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あの女子校には男の娘がいる  作者: あんこ
第二章〜皆男の娘に恋をする?〜
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ご注文は私です!

今回から8話連続でナレーションは椿です

今回は道明寺撫子と椿しか出ません

道明寺先輩が働いているこのハンバーガー屋

俺は皆の気持ちに応えるため、8日だけここに戻ってきた

宮沢さん曰く、またあのきっかけがないと

ゾーンに入ることが出来ないということで

それまでに体を鍛えていたので全身が筋肉痛である

というか、なんで先輩はこんなとこに呼んだんだろう


「いらっしゃいませ〜!あ、つばっきー!来てくれたんだね!」


中では珍しくまともに働いている道明寺先輩がいた

大量のハンバーガーを抱えている


「ちょーど人手が足りないんだよね!手伝って!」


「へ?いや聞いてませんよ!?」


道明寺先輩は有無を言わせずお盆を大量に渡してくる

俺は仕方なく店のエプロンつけてそのお盆を洗い始める

なんで俺がこんなこと・・・・洗いながら先輩をチラ見する

営業スマイルで色んなところに走り回って注文を聞いている

そういえば先輩は共感覚の持ち主、音の色で注文内容も聞かなくとも分かるとか言っていた

あの人にはうってつけの能力なのか

そう思ってると誰かが怒鳴ってるのが聞こえる


「おいどういうことだ!ハンバーガーの中にストロー入ってたぞ!」


先輩たちよりも自分が一番近いのを感じ取り

さささっと客の所へ行く


「あー申し訳ありませんお客様!飲み込んだりしてません?」


ぱっと見た感じ客はハンバーガーしかなく

ジュースらしき物はない、流石に仕込めることは出来ない

だが、そのストローは丸々一本だ

流石にこんなに長いものを間違えてでも入れるだろうか

と思ってると道明寺先輩も駆けつけてくれた


「お客様申し訳ありません!代わりの物をすぐ用意致します!」


「いやいい!このハンバーガーは無料にしてやったら今回は見逃してやる!」


少し横暴な気がするがここは要望を呑むしかない

と思ってると先輩はきょとんとした顔をした


「ストローをバーガーに入れただけで無料になるんですか?」


「へ?いや先輩!これはこちら側の失敗なんですから当たり前ですよ!」


「だってこのおじさんがジュースを胸ポケットに隠してからストローを折り曲げて入れたとこ見えたもん」


「な!言いがかりをつけるな!」


「おじさんのハンバーガー全然食べてないよね、それにそのストローは誰かが折り曲げない限り出来ないほどのものになってる、ストローを噛んだわけでもないから食べる前に気づけたかもしれないけどそれにしてはケチャップは付いてない。それだけで十分じゃない?」


流石道明寺先輩、狙撃兵だけあって観察力がすごい

俺では到底気づくことは出来なかった

俺は失礼しますって言ってから胸ポケットを探るとジュースが出てきた

上着がモコモコしてるため気づけなかった・・・・


「ちっ、厄介な奴が店員だな、金は払えばいいんだろ?ほれよ」


俺は客から金を受け取るとお礼を言う

先輩は仕事に戻ろうとしてるので呼び止める


「先輩!なんであそこまでわかったんですか?」


「なんでって、音が教えてくれたんだ」


先輩はそれだけ言って仕事に戻った

しばらくしてようやく俺は解放されて

先輩と一緒にベンチに座る


「君は確か私達が君を好きってことは知ってるんだよね」


「え、えぇ、すごく実感湧きませんが」


「私たちは本気だよ、どう?私がまともなとこ見れて惚れた?」


「惚れたまではいきませんが見直しました。どうしていつもはあんなに変なことを?」


「どうしてって意味はないけど、皆が楽しかったらそれでいいのだ!」


「やっぱり見直したを撤回してください」


「ええー!どうしてー!ひどーーーい!」


そんな冗談を言い合いながら時間が過ぎていく

先輩と一緒だったら時間なんて気にしなくて済むな

なんか楽しい感じだ

でももうそろそろ帰らないと、明日は小原先輩か


「つばっきー、私は気にしなくていいよ、どうせ異姓として見られてないから」


「へ?そんなことないですよ!先輩は立派な女性です!」


「なっ!バカ!諦めようとしたとこに追い打ちかけるんじゃないよ!」


先輩は照れた顔をしてそっぽを向く

するとこっちを振り向いて笑顔でこう言った


「お待たせいたしました!ご注文は私です!」


先輩はそう言って俺に抱きついた

俺は咄嗟のことに顔を赤くさせてしまう


「これで頑張った方なんだからね」


「もしかして先輩ってヘタレ?」


「うるさいうるさい!こんな予定じゃなかったのにぃ〜」


「先輩かわいい〜」


「バカにするなー!撫でるなー!」

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