表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの女子校には男の娘がいる  作者: あんこ
第二部前半『あの英雄は人外である』
289/400

安らかな居場所

こういう回もなんかいいなぁ、と思う回ですw

目を覚ますと、病院であることが分かった

あまり記憶にないが、楓っぴがゾーンに入ったってことと

菊ちゃんが黒幕だったことははっきりと覚えている

私は体のあちこちが悲鳴を上げる中体を起こすと


ベットのそばには椅子に座った状態でコクコクと眠っているまりりんがいた

私が寝てる間看病してくれたのだろうか

彼女の体にも所々包帯が見えるのに

全く優しいなぁ、と思い頭を撫でると

ビクッ!と痙攣して目を覚ます


「す、すみません!寝てしまいました!」


恥ずかしい姿を見られたと思ったのか

顔を真っ赤にして私の手を退ける


「ごめんね、看病してくれてたの?他の皆は?」


「貴方で最後です、皆さん起きてますよ。九十九さんが運んでくれたとか」


九十九さん?と私は首を傾げると

まりりんは「九十九柚子と言った新田さんの友達です」と付け加えた

そういやイオリと戦う前にいたような。と思ってると

怪我はあまりないが明らかに体力使ったと言いたげな姿で楓っぴが顔を出す


「おう、起きたか撫子。体は?」


「全部悲鳴を上げてるぜ☆」


「決めポーズして言うことかよ・・・・皆ダメージや体力の消耗が激しい。しばらくはここにいろとさ」


「えーしょうがないなぁ〜色々と話聞きたいんだけど菊ちゃんは?」


私がキョロキョロと辺りを見渡すと

楓っぴの後ろから気まずそうにヒョコッと菊ちゃんが顔を出す

あ、そこに隠れてたのね


「撫子さん・・・・その・・・・」


「菊ちゃん大丈夫?楓っぴ容赦なかったでしょ?」


「へっ?え、えっと、その、容赦なかったです」


「だよね〜だーめでしょ楓っぴ〜怒りに身を任せるの〜」


「あ、あの撫子さん?」「ん??なに?」


「なんで・・・・・・・怒らないんですか?撫子さん、途中から気を失ってて何も知らないんですよね」


「あーうん、菊ちゃんが店員皆殺したのもこの戦争を持ちかけたってのを聞いたね」


「なら!なんで!!」


怒ってほしい、殴ってほしい

そんな罪悪感丸出しの菊ちゃんの顔を見て

私は少しだけ考えて頰を人差し指でかきながら

まりりんに助け舟をもらおうとチラ見するも

プイっと顔を逸らされる

助けてくれないのね、了解


「だって今ここに菊ちゃんがいるってことは、反省したってことでしょ?説教役は楓っぴで十分だよ」


私がそう言うと菊ちゃんの目からボロボロと涙が溢れてきて

「ありがとう・・・・ありがとう・・・・」と泣き崩れる

ちょ、泣かれると困るんだけど、と思いながら

駆け寄ろうとするけど体が痛すぎて動けない。


すると視界の端にらんらんがいたのが見える

どうやら出口のドアに寄りかかって聞いていたらしい

何か安心したかのように部屋から出ていってしまう

私はまりりんの肩を借りてらんらんを追いかけ呼び止める


「らんらん!今回はありがとね!」


「勘違いすんな。俺は降りかかる火の粉を追い払っただけの話だ」


「てもでも〜私のこと守ってくれたじゃ〜ん?それはどう言い訳すんの?」


「そ、それは・・・・お前が死ぬと色々と困るだけだ!」


「またまた〜素直じゃないんだから〜♪」


らんらんをイジリ、菊ちゃん問題も解決

そういやちーちゃんを見ないな。と思った私は

外に出ると無表情で腕を組んで風に当たっているちーちゃんを見つけた


「ちーちゃん?どしたの?」


「あらなっちゃん。起きたのね・・・・あのねなっちゃん。次回島に行く時、私は別行動にしてくれないかしら?」

しばらく色々な伏線を回収&膨らませる回が増えそうです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ