いや出てくるの早ぇよ
この回のタイトルは自分の感想のようなものですw
「なっちゃ〜ん♪生きてたのね♪」
「おら貴様!船に穴開けて遭難しやすくしたの貴様だろ!」
「あら?バレちゃった♪」
悪びれる様子のないちーちゃんは
私のババチョップを避けて「ごめーんね♪」と手を合わせる
ちーちゃんはいつもこんな感じなので怒るのを諦める
「てか、なんでちーちゃん海の中で呼吸出来てんの」
「私は何でも屋よ?なんでも出来て当然♪」
「まりりんは?一緒じゃないの?」
「茉莉ちゃん?なっちゃんと一緒だと思ってたけど違ったの?」
珍しく『?』マークを頭に浮かべたちーちゃんは
少しだけ考えてから手をポンと打つ
「逸れた時なっちゃんは海にドボンと落ちて、茉莉ちゃんはそれを助けようと水面上を滑りながら進んでいた所を人外に襲われて拐われたんだった」
無頓着すぎるちーちゃんの発言に
今度こそ私の鉄拳を喰らわせる
ってことは人外に拐われてるのを
あんたはみすみす見逃したってこと!?
「いったーい、私も嵐で全く動けないのよ?私だってそこまで有能じゃないわ」
私はその言葉を聞き、慌てて城から抜けようとするが
すぐにちーちゃんが出口の前に立つ
「退いて!今でも茉莉先輩は殺されてるかもしれないんだぞ!」
「水面上の時点で襲われたということは、魚人族に襲われた可能性が高い、泳げない貴方に助けることは出来る?」
図星を突かれ、私は冷静になりたいが
すぐにでも助けないと大変なことに・・・・
私達の会話をずっと聞いていた族長さんとムギちゃんは
お互いを見合ってから話しかけてくる
「ねえ撫子ちゃん、もしかしたら私達居場所分かるかもしれない」
「本当に!?」
「魚人族の中でも極悪とされた鮫の姿をした魚人が昨日船を襲ったと言う話を小耳に挟みました」
「きっとそれだ!連れてってくれませんか!」
「これも何かの縁です。カラスムギ、連れて行ってあげて手助けしてきなさい」
「分かった!援護は任せて撫子ちゃん!」
一方、その御厨茉莉は・・・
・・・・ここはどこでしょう
暗い・・・・寒い・・・・息が、出来ない
私・・・このまま死ぬんでしょうか・・・
すると急に息が出来るようになり私は床に横たわる
なんとか立ち上がろうとするが、膝をついたまま座ることしかできない
すると目の前が明るくなり、周りが見えはじめる
部屋一体、目の玉のようなものが張り巡らされ
その目の玉はギョロギョロと私をジッと見つめ
床はまるで人の内臓かのような色合い
あまりもの映像に、私は手を口元に抑える
「ご機嫌よう、朝の目覚めはいかがかな?御厨茉莉」
声が聞こえ、目を凝らすと
玉座のような椅子に足を組んで座っている人物が見えた
あの姿は・・・・いやまさかそんなこと・・・・
「久しぶり、とでも言うべきか。貴様達がこのような場所に何のようだ?」
「何故・・・・貴方がこのような場所にいるんですか・・・・蓮椿!」
明日からは夜九時、十時、十一時に投稿するよう前もって予約しておきます、明日もお楽しみに!




