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あの女子校には男の娘がいる  作者: あんこ
第二部前半『あの英雄は人外である』
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普通に出港出来ると思った?

いよいよ船を出すときが来た

あんちゃん力作の三人乗りの小さい船だ

何故三人乗りかって?えっとねぇ・・・


「いや〜楽しみねぇなっちゃん♪」


「なんでちーちゃんがいるの!」


「んー?だって面白そうだから、私もついていこうかなって♪」


もう行く気満々な笑顔をしているちーちゃんは

早速船の強度等を確認している

多分言っても聞かなそうなので連れて行く事にした


見送りには菊ちゃんとあんちゃん、楓っぴまで来てくれた

らんらんは少し離れた所でタバコを吸っている

多分この中に入るのが恥ずかしいのだろう


「うぅ、撫子さん・・・週一で帰ってきてくださいね」


「分かってるって菊ちゃん、定期的に戻ってくるから」


「フード店のことは心配するな、お前の代わりなんてどこにでもいる」


「わーひどぉーい楓っぴ、遠回しに使い物にならないって言ってる〜」


菊ちゃんと楓っぴに軽い挨拶をしてから

すでに帰ろうとしているらんらんを捕まえる


「なんだ?早く仕事に戻りてぇんだが」


「はっちゃんがいるから大丈夫だと思うけど、人外が襲ってきたら、らんらんが守ってよね」


「・・・心配すんな、あれから五年経ったとはいえ感覚は鈍っちゃいねぇよ」


らんらんは私を見もせずに淡々と話を続ける

最後にタバコを吸った煙をため息のように吐き出してから

手をヒラヒラと振る


「簡単にくたばるんじゃねぇぞ」


「分かってるって!行ってくるよらんらん!」


私は皆の別れを終わらせてから

一番乗りに船に乗るとずっと海を見ていたまりりんも

何も言わずに私の後ろに座り、ちーちゃんもその後ろに座る


「何も言わなくていいのまりりん?」


「私はあの方々達と別れの言葉を交わす必要がありません。どうぞ帆を張ってください」


私は渋々帆を張って島に向かった

これが私たちの第一歩だ!!!!


第一歩のつもりだった・・・・





私は目が覚めたら背景にはジャングルが映し出された

あれ、いつのまに寝てたんだろう

私は起きると服がびしょ濡れという事に気づく

まさかと思い周りを見渡すと

船の残骸だけが残り、ちーちゃんもまりりんも見当たらなかった

新たに綿貫知沙参戦!

次回から本格的にストーリーが始まります!

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