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Night-Mare  作者: 神嶋 皓一
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Deta.2 学年Topの登場

初登校から1週間が過ぎ、初めての学校生活にも慣れてきた頃・・・。


登校するとなんだか騒がしかった。近くの子に何が起きたのかを聞くと、黒板のほうへ指を指した。そのさきにあったものは…自分でも驚いた。そして、黒板にもでかく、



『新学年学力診断テスト(3年の部)1位:紀乃博也…597点!!!

 よって、今年の生徒会委員長は紀乃に決定!!!』



と、書かれていて、僕を見る度に拍手が聞こえた。心中で叫んだ。


〔あんな簡単なテスト誰が(点数を)落とすんだよ!!しかも、あれぐらいで委員会に選んじゃうのかよ!!ここはどんな学校なんだ・・・〕


折角、4月いっぱいは地味キャラで他人に目立たないようにしていたはずなんだが、早速バリバリ目立ってしまっている。


あちゃ〜と思っていると、ここで眼鏡を掛けていかにもぼくは優等生ですの雰囲気を漂わせた少年がこちらに近づく。


抵抗する間もなく腕を摑まれてにっこりと笑った。


「おめでとう。今年の委員会長は君だよ。羨ましいよ…。でも、規則は規則。」


と意味不明な言葉かけられて少し戸惑った。またもや拍手。この時はものすごく恥ずかしかった。というより、何かうっとうしかった。


ここで救世主、朝のチャイムで先生が入ってくる。


「はい皆、席に着け!!そしてえーと、ここでも書いてある通り、自称:有名高進学率80%の学校のテストで強打の結果を叩きだした人がいます。あなたが初めてです、紀乃君。だから、ここの校則に基づいて委員会任せました…って言いたいところですが、皆さんもご存知のとおり彼はここの学校にきて間もないです。そこで、彼のアシストに前学年委員長であった生徒会副委員長就任の手塚(てづか)(なお)()君にお願いするよ。」


「へ・・・ああ、はいわかりました。お任せください。」


自分で自称と言ってしまっている先生の突然の振りに先ほどの眼鏡少年は戸惑ったが、慣れた対応をしていた。


その後独り言で、後10点…ほど遠い…と呟いていた。


HR(ホームルーム)終了後、10分休みに突入と同時に僕の席に沢山の人が集まってきた。


新入早々の目標が崩れた。元々人と接するのは苦手なのである。がり勉を理由にしたのは言うまでもないが…。


それで、折角の休み時間は質問タイムで時間を終えてしまった。


具体的に聞かれたことは、出身地や秀才のコツ、さらに個人的な質問で回答に焦ってしまった。


絶対、テストよりこの質問のほうが遥かに難しいに違いない。


授業中は知っていることばかりだったので休み時間の疲労をここで補っていた。


僕のテスト結果は全先生に知れ渡って授業中寝ている自分を注意する奴は一人もいなかった。


まあ、これで目立たなかったらきっとその学校に異常があるに違いないと思わせるほど目立っていた。


昼休み中、八神と食堂で食事中にテストの話題が出た。


「なあ、紀乃どうやったらあんな化け物の点数が取れるんだよ。あの鉄人手塚を10点も引き離すとは…。」


「え?10点ってそんなに大きいの?」


どうやら、その手塚という人も皆のお天魔様のような図式になっているらしい。


だから、あの結果も先生にとってショックだったのかもしれない。


「…の、紀乃!!自分から聞いといて何ソッポ向いてんだよ!!!聞いてねえようだからもう一度言う。あのテストはその辺の有名高校の定期考査より難しい、それゆえに、あの手塚に勝つこと自体異常だ。お前は何者だ?」


「んあ?ああ。そんなこと、言われてもいつも通り解いただけなんだけど…。理屈を説明するのは不可能だよ!!」


ちょっと、逆ギレしたが、この学校で高得点取ること自体すごいことなのだと感じて、満更でもなかった。


ところが、それよりも気になっていたことがあった。


「ところで、八神君が昨日『こうやって、いろんな人に声を掛けている。』って言ってたけど、どのくらい掛けたの?」


突然の話題変えに少々驚いていたが、素早く対応していた。


「え〜と…10人ぐらいかな?なんで?」


「だって、僕みたいな奴を話しかけるのは珍しいな〜って思って。」


「うん。だって、昨年話しかけられて仲良くなった奴がお前と似たような雰囲気だったから、彼みたいなことすれば仲良くなれんのかと思った。でも、彼は…草薙(くさなぎ)(あきら)はもういない。どこにいったのか行方知らず。」


突然、僕の周囲が寂しくなった空気になった。でも、僕はそれよりも何か別なにおいを感じた。


「おっと、そんな話今は関係ねぇじゃん(笑)今を楽まなきゃソンするぜ!!それと、君付けは何だか照れる。タメでかまわねぇよ。」


ちょうどそのとき昼休みの終令が鳴り、終学活も終え、帰り支度をし、そのまま帰る。


八神とは別方向なので一人で帰った。


その日の夜、やっぱりさっきの八神の言葉が気になった。


草薙君の身に何が起きたのか。眠かったのでそのことは触れるのをやめる事にした。


次回から、展開を少し変えます。そのため、暫く更新に時間が掛かるでしょう。次回まで楽しみにしていただけたら嬉しいかぎりです。

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