表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/30

夢王たちの宴第20回■ビブラフォン競技会参加を 了承するジェイ。デルガは彼の力に気づき怯える。自分の夢世界崩壊を予感。 道化師アリソンは競技中「神の左手」現象が世界システムの変調する事を期待。

夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー第20回■

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube

■第20回■


「導師デルガ、こちらがプレイヤーのジェイです」

2人は、フォトンにつき、ゴルゴダシティの実質的な支配者デルガを前にしている・


「ジェイ、こちらがビブラフォーンコンテストのブロデューサーの導師

デルガです」

 「どうも、初めましてデルガ導師。お会いできて光栄です」


ジェイはデルガと握手をしながら、デルガの顔に見覚えがあると思った。

どこだ。どこであったのか。


一方、デルガの方もジェイの顔に既視感があった。


お互いに少しの問見つめあっている。


 「ジェイ、あなたとはかつてお会いしたことかありましたかな」

デルガ導師はそう口を開いた。


「いえ、これが初めてだと思いますが」


「それはそれは、失礼しました。私の間違いでしょう」

「ところで、プロのプレイヤーの方が、ちょうど我々のゴルゴダシティに、来ておられ

ろという事はとてもうれしい事です」マリクが言った。


「それじゃ、ジェイ。ビブラフォーンの演奏曲を指定していいでしょうか」


「曲目は、「ハルフォードの稲妻」をお願いしたいのです」デルガが言う。


「ですが、導師。「ハルフォードの稲妻」は演奏が禁じられた曲になっていて、悪魔が生まれ出るという曲のはずです」道化師マリクが反対した。マリクはゴルゴダシティでは実質NO2だ。


 「かまわない。悪鬼どもが出現するだと、面白いではないか」

 「わかりました」

 

 道化師マリクは、陰でほくそ笑んでいた。


「それじゃ、キーワードはハルフォードの稲妻の第2楽章としよう。

それが弾かれ始めたらおもしろい事がおこるぞ。なあマリク」


 考え込んでいるマリクにデルガが声をかけた。

 「それでビブラフォーンブレイヤー狩りの方はどうだ」

 

「かなり集まってきています」


「そうか。それしゃ、もっとビブラフォーンコンテストの前人気をあおってくれ」

「わかりました。導師」

あいかわらず、マリクは笑っていた。ビブラフォーンコンテストの人気は、

このゴルゴダシティの大いなる娯楽だ。この娯楽は、市民の人気を

左右する。


「それから、マリク、ジェイをホテルの一番良い部屋にお泊めして、お世話をし

てくれ」

「わかりました」 マリクは従順だ。


「それでは。ジェイ、コンテストの日に又お会いしましょう。何かとご不便をおかけしますが、

、このマリクに言いつけて下さい」


「わかりましたデルガ導師」

ジェイは頭を下げ後ろに下がりながら答えた。

 

二人の会見は終った。


導師デルガは、この男ジェイはビブラフォーンの演奏日に死んで

しまうに渥いないと思った。


しかし、あの顔はどこかで見た記憶が払拭できない。

何の考えもなく、デルガは大数界の壁を見た。


そうか、くぞっ、わかった。

デルガは独り言ちた。


頭がくらくらとした。倒れそうになる。


そばのモーターが、かかえてくれなければ、倒れていたところだ。


何という事だ。そうか。そうだったのか。


デルガは冷汗を流し始めていた。そして罪の意識がおいてくる。


「私の世界も終るかちしれん」デルガは、再び独りごちた。


「何か、おっしゃいましたか」他の道化師が尋ねた。

「いや、何でもない。私を一人にしておいてくれ」


デルガは、その日から、コンテストの日まで個室にこもり続けた。

一方、マリクは、ジェイをホテル個室に案内してから、アリソンを呼んだ。


 アリソンはマリクの命令を受けて、モーターの動きを統禦してい

る男に会いに行く。


「もうすぐ、ここは私の世界になる」マリクもまた独りごちた。

ジュイの左手が、本当の神の手ならば。



(続く)20200417改訂

1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ