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夢王たちの宴■第16回ジェイは目ざめ、移動都市ゴルゴダシティを探して歩き始めた。その頭に『アイラを助けろ』の言葉が浮かぶ。そのジェイの前に若者三人が立ちふさがる。

夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第16回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/

yamadakikaku2009ーyoutube


■第16回■


ジェイが目ざめた時、彼の体は、荒野のただ中に横たわっている。


 彼はゆっくり立ち上り、彼がタワーシップに乗っていたかどうか

の証左はないかどうかあたりを見渡してみた。


しかし、タワーシップが存在したと、証明できるようなものは何も存在していない。


ジェイは、移動都市ゴルゴダシティの位置を探して歩き始めた。ゴルゴダシティのことは

頭にインプットされていた。


『アイラを助けろ』



そのフレーズが、急に、ジェイの頭の中に浮んでくる。


 アイラだと………闘いた事がない。



何なのだ。


それに今、ゴルゴダシティの意味ははっきりと認識されてはいない。

ない。


しかし、ジェイ・ポラードの自分自身の心が、わからぬまま、そこへ行けと告げているのだった。



 小一時間歩くと、ある種の都市の構造物が見えてくる。黄金に輝くピラミッドが印象的だった。


 ゴルゴダシティ。のようだ。



ドラッグ大戦役の前、ここは大都市だったらしい。ドラッグ大戦役の後、数百年、


ゴルゴダシティに住む人知は色々な超能力を有する異人種の移動都市へと変貌していた。


 ジェイは市域らしきところへ入っていた。


このエリアは、かっては多くの人々が行き来していたであろう繁華街のあとらしい。


大戦役の後、爛熟した花と樹木が町並みを被っていた。



植物もまた、大戦役の影勧下、変化している。


植物相が変ったのだ。


植物で被われた街を、ジェイはひとり行く。


「そこを行く、にいさんよ、待ちなよ」


 ジェイを呼ぴとめる声がした。


木の影から、まっ赤な顔をした若者三人組が、飛び出して来た。



「おまえは、ドラッグを採しているのかい」


「それとも、、ビブラフォーンの流れプレイヤーかい」


 歩いているジェイの前に、廻り込んで、くさい息をかける。


ジェイは無言だ。


「おい、返事をしろ。お高くとまるのじゃないぜ」別の若者がいう。


「やっちまえよ、ハーン、こんなところを歩いているやつら、どう

せたいしたやつじゃないぜ」


「ハーンよ、こいつにお前の能力をみせてやれよ」


別の若者が、最初の赤ら顔の若者ハーンをけしかける。


ジェイは立ちどまり、若者たちの方を向く。


若者達も足を止める。


「やめてくれないかね。今、俺は混乱しているんだ」


「おいおい、こいつは、自分自身が誰だかわからないって顔をしてるぜ」


若者達はいやらしい笑い声をあげた。


「ハーン、やれよ、お前の手で、こやつの目をさまさせてやれ」


仲間が、赤ら顔のハーンをけしかける。


ハーンは、ジェイの方に近づいてくる。


「俺に近づくなというのがわからんのか」


ジェイは語気つよく言う。


「俺の力を見てから、えらそうに言え」


ハーンは、手を左右に動かす。


地面が揺いでいた。ジェイの目の前の風景が設えていた。


が、ハーンの仲間は何も感じていないようにニヤニヤ笑っている。


そいつらの靴は地面から3mくらい浮いていた。


こやつらは念動力を持っているのか。


そうジェイは思った。

(続く)

1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●how to draw manga ●manga-training

http://www.yamada-kikaku.com/

yamadakikaku2009ーyoutube

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