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「好きです。付き合ってください。」
「ああ~ごめん。他に好きな人いるから。」
ゆ、祐樹だ。告白されてる・・。
ここって、ゴミ捨て場だよね?合ってるよね?盗み聞きって思われないように、ちゃんとゴミも持ってる。大丈夫。変に思われない。
「ゆ、祐樹~。さっきの、隣のクラスの可愛い子だよね。名前知らないけど。」
「お、美優。盗み聞きか?って違うか。ゴミ捨てにきたのか~」
「何の話してたの?」
「ん~内緒。」
まぁ、全部聞いちゃってたんですけど。
「それより美優、手出して。これあげる。」
「え、なに・・ギャー!」
「ははっじゃあな~」
せ、蝉の抜け殻・・。
祐樹のばか!あほ!キライ!
とか言って、私ってこんな祐樹が大好き。
趣味悪いのかな。
モテる祐樹は面白いし、かっこいいし、笑うと可愛い。
友達だから、仲良くできてるって言うのもある。私が好きっていうのを隠してるだけで、こんな関係が続くならそれでいいって思えちゃう。
「美優、掃除終わった?帰り、ドーナツ食べない?」
いつも一緒にいて、親友の梨恵だ。
祐樹の事がずっと好きだって事を梨恵に今日初めて話そうと思っている。
「梨恵。終わった。いこう。」