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さぁ、ステキなご臨終の話をしよう  作者: カジセイ
第四章 カレンさん②

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3.マイナス500ですと?、の話

《徳之進が中学生の時、あなたの地獄行きが決まったらしいの》

「オレの地獄行きが決まった? 何言ってんだ? 全然意味わかんねえんだけど」

《閻魔様くらい知ってるでしょ?》

「閻魔大王?」


 もちろん知ってる。

 子供の頃、地獄の絵本で読んだことがある。

 たしか、天国行きか地獄行きか、生前の行いが書かれた閻魔帳を基に決める裁判官、とかそんな感じだ。

 でも逆に言うと、それ以上は何も知らない。

 ホントにいるのかどうか、信じないわけではなかったが、まともに考えたことすらない。


《その閻魔大王から、聞いたのよ。徳之進が中学生の時、自分の天国行きと引替えに、あなたの地獄行きを契約した人がいたんですって》

 何だそれ?

 そんなバカみたいな話、信じられるか。

 中学の時? 契約って何だよ?

 そもそも誰がそんな取引きすんだよ。

 中学時代の葬式を思い出してみる。名前も知らない親戚のじいさん、それから……一家心中したケンちゃんだけだ。ケンちゃんが? まさか。んなわけない。

 オレは頭を横に振って、脳裏に浮かぶケンちゃんの面影を消した。


《だから地獄行きを取り消すためには、私を成仏させるしかないのよ》

「なんでそうなるんだよ!? 全然繋がらねえじゃねぇか」

《ったく、わかんない人ね》

「今のでわかるヤツがいたら、紹介して欲しいわ」

《いい? ちゃんと聞きなさいよ。『人生は修業の場』みたいな話、聞いたことない? その修行の場で得を積んでいるのよ。得=ポイントと考えるとイメージしやすいわね。たとえば100ポイントあれば、死んだ後、天国へ行く。逆に30ポイントしか無ければ地獄に落ちる。大枠はそんな仕組みらしいのよ》

「じゃ、オレは地獄に落ちるって言うなら、30ポイントしか無いってわけか?」


《何言ってんのよ? 30も無いわよ。マイナスよ、マイナス。マイナス500!!》


「なんでだよ!!? もうどうあがいたって天国行くのムリじゃねえか!」

《徳之進の地獄行きを契約した人がいるって言ったでしょ。その人のポイントを徳之進が引き継いでるのよ》

「だから誰だよ、それ!!?」

《たしか『ナガタ』とか言ってたわよ。生前、よっぽど恨み買ってたんじゃない?》


 ナガタ?

 永田?

 長田?

 記憶を辿るがまったく思い出せない。

 誰だよ、そいつ!!?

 100で天国行けるのに、何したらマイナス500になるんだよ。

 連続猟奇殺人でもしたのかよ、そいつ?

 てか、そんな知り合いいねえし!


《まぁ、誰でもいいわ。そこで、私の出番。私を成仏させれば600ポイント一気に稼げるってわけ》

お前、はぐれメタルかよ!? なんだその反則的な高ポイントは。

「どうしてカレンはそんなにポイント持ってんだよ? 結婚詐欺師のくせに」

《そんなこと知らないわよ》

「普通、気になんねえか?」

《まったく気にならないわ。それよりごちゃごちゃ言って、ポイント減らされたりしたら困るし。ラッキーってそのまま流すわ。それがあの世のルールだって言うんなら、そうなんだって受け入れるわ》

 オレはそんなに受け入れ体勢、柔軟じゃねえぞ。

 色々、納得できないことが多すぎる。

 ですよね。作者もさすがにマイナス500はやりすぎたかってちょっと反省。

 一部の徳之進ファンに「何考えてんだ、バカ作者! 可哀想でしょ!? お前こそ連続猟奇殺人の犯人なんじゃねえだろうな」と大炎上されても嫌だし。

 というわけで、ここは読者の皆さんに100もらっていただいて、徳之進は実質400ってことにしときますか。

 ま、焼け石に目薬一滴くらいにしかなってないけど。

 それでもちょっとはね、違うでしょ。だから炎上するのはやめてください。

 ま、悲しいことに、徳之進に400に減ったよ~と伝えることはできないんだけど。

 ごめん、ちょっと脱線した。カレンにバトンを戻します。


《とにかく! 信じるも信じないも徳之進次第だけど、このままじゃ、どの道地獄へ落ちるのよ》

 マジで言ってんのか、こいつ。

 どこまで話、信じりゃいい。

 プラスとかマイナスとか。

 そんな算数みたいな事で、天国か地獄って決まんのか? 


 混乱しているところへ、更にカレンが詰め寄ってくる。


《さあ、どうするの? 徳之進?》

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