♥ 1.噴水公園 1 / 吟遊詩人の手品
セロフィート
「 ──其では此からワタシが “ 世にも不思議な手品 ” と呼ばれる “ 奇術 ” を見せます 」
──*──*──*── 回想
マオ
「 手品〜〜??
セロは吟遊詩人だろ?
手品師でもないのに手品するのかよ? 」
セロフィート
「 そうです 」
マオ
「 オカシイだろ… 」
セロフィート
「 はい?
オカシイ…です?? 」
マオ
「 だってさ…吟遊詩人が手品を披露するなんて…… 」
セロフィート
「 珍しくないです。
吟遊詩人は手先が器用です。
手品も御手の物です 」
マオ
「 ……本当に出来るのかよ?
自信満々に披露してだな、失敗したら大勢に笑われるんだぞ!
大恥を掻く事になるんだぞ?
いいのかよ? 」
セロフィート
「 其は御愛嬌です 」
マオ
「 御愛嬌って……。
………………そうかよ…。
勝手にしてくれよ… 」
セロフィート
「 はい♪
勝手にします。
マオは特等席で見てください 」
マオ
「 特等席??
何処にあるんだよ? 」
セロフィート
「 勿論、ワタシの隣です 」
マオ
「 セロの隣で見るのか? 」
セロフィート
「 そうです。
種も仕掛けも見放題です。
特等席でしょう? 」
マオ
「 ………………いいのかよ?
そんな近くでオレが見ててもさ…。
問題ないのかよ? 」
セロフィート
「 ないです。
マオは特別ですし 」
マオ
「 特別……(////)
そ、其ってさ……き、期待しても…いいって事かな?(////)」
セロフィート
「 はい?
マオはワタシの “ 恩人 ” です。
“ 初めての友人 ” でもあります。
マオ…君はワタシにとって、とても大切で……“ 特別な人 ” です。
ワタシが惹かれてしまう程に…。
マオは大事です 」
マオ
「 何だよ…其の “ 初めての友人 ” って…(////)
嬉しい事…言うなよな(////)
…………勘違いしちゃうだろ(////)」
セロフィート
「 勘違い…です? 」
マオ
「 な…何でもない!!
ほらっ、さっさと手品しろよ! 」
セロフィート
「 はいはい。
ふふふ… 」
マオ
「 笑ってんな(////)」
マオはセロフィートの左隣へ移動した。
セロフィートはマオが自分の隣へ来た事を確認すると手品を始める事にした。