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離れ離れでもいつか…

閻魔大王「それでは生前、あなたが犯した中で最も重いと思う罪を告白して下さい」

男「あ、そういうのって既にそちらに情報が入ってるんだと思ってました。自己申告なんですね」

閻魔大王「いえ、生前の情報はちゃんと届いてるんですけどね。生前自分はどこが駄目で、どういう罪を犯したとか、本人に告白してもらう事で、自覚意識と反省の気持ちを見せてもらう訳です。ここで地獄行きを免れて天国に行く人も少なくないんですよ」

男「そうなんですか。なるほど。罪ですか…そうですね……些細な罪ならいくつか犯した気もしますが、一番重いのは、多分、向こうに息子だけ残して、こんなにも早く死んだ事ですね。これからの成長とか…見守りたかった。これからどんな体験をして…どんな壁にぶち当たるのか…その時、側に居てあげたかった。それを思うともう…悔しくて悔しくて……!」

閻魔大王「そうですか…… それではあなたは……… 地獄です」

男「え!どうしてですか!待って下さいよ!ちょっと……!」

その時、男の姿は黒い霧に包まれて消えた。


お昼休み、閻魔大王に遣えるボディガード鬼たちの会話。

「午前のあの男、なぜ地獄行きにされたんだ?悪人には見えなかったが」

「息子がどうとか、いい子ぶった回答が閻魔様の癪に触ったんやろ」

「んだ、おめえら知らんのか。あの男な、子供なんていねぇぞ。それに死に方も実に阿呆でな、動物園で己のちんぽこワニのいる檻ん中入れて子ワニにしょんべんひっかけてたら親ワニが怒って奴のちんぽこに噛み付いて取っちまったらしい。奴の死因はそれの出血だ」

「ほ、ほんまですか!?じゃあ息子て…!」

「俺の弁当ウィンナー入ってますよ!勘弁して下さい!」

「わあっはっは!すまんのう!ちなみにその取れたちんぽこな、親ワニはすぐ吐き出したんだが、子ワニが間違えて食っちまったらしいんだ。まあ、あいつの愛しい息子はワニの一部になって、今も立派に生き続けているよ!その子ワニが悪ガキだったら、いつか再開できるやもしれんな!」


鬼一同「わあっはっはっはっ!!」


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