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異世界ゆるっと紀行  作者: さいとー
1/2

できちまう男

ども、今まで読んで楽しんでましたがおもむろに書いてみたくなりました。

仕事の合間に投稿したいと思いますのでよろしくお願いします。




青年の名前は宮崎 一(20)、

ちょっと良いとこの大学生に通っている。

モットーはゆる〜くまったり、決めるときは決める!

ちなみに比率は9:1である。無駄なことが嫌い。

容姿はなかなかに整っているが、だらっと伸ばした白髪が顔を覆ってしまっている為その顔を見ることはなかなか難しいようだ。

身長は170半ば、ほっそりとした印象をうける。

性格はモットーを体現したようにゆる〜っとしている。

講義以外で大学構内で彼を見かけるときは大抵喫煙スペースのベンチでグデ〜っと座っている。

7つ星のタバコをこよなく愛しているようだ。

今日も定位置にてタバコをくゆらせていると、、


「ハクーいるかー?」

ちなみに青年は髪が白いため ハク と呼ばれている。


喫煙所の入り口から悪友が入ってくる。

奴はこの学校に入学して喫煙所でライターを借りてからの付き合いだ。名前は鈴木昌樹。

「なんだよ、今日はやらねーよ?」

「なんで俺がタバコたかる前提なんだよ」

苦笑いで返すが前科があるため若干歯切れが悪い。昌樹は自分のタバコに火をつける。それを待ってハクが、

「んで?なんの用よ」

「いやさ、お前も今日は講義終わりだろ?飯行こうぜ?」

「お前のかわいい彼女も一緒なら考えてやる」

「なんで美桜をお前が求めるんだよ!」

軽くグーパンが飛んでくる、があえて躱すこともせずそれを受けハクは続ける。

「あの子いた方が面子に華があんだろが、なにが悲しくて男2人で飯いかにゃならんのよ」

昌樹は溜息をつきながら

「はぁ、そう言うと思って入り口に美桜待たせてるよ。だから早く行くぞ?」

「お、なら待たせちゃいかんね、んじゃまー行きますか」

そう言って灰皿にタバコを投げ捨て喫煙所からでると、、


「遅いわよ!だいたい、一君まだ未成年じゃないの⁉︎」

いきなり怒られた。ちなみについ一昨日20歳を迎えたハクは、

「冗談キツイぜー美桜ちゃん、ちゃんと成人迎えてますよ〜。待たせてすまんね」

飄々とそう答える。

「入学当初からここに入り浸ってるくせになにをぬけぬけと、、」

呆れる美桜である。

「あんな体に悪いものよく日常的に吸えるわね、信じらんない!まーくんもやめるやめるってまったくその気配ないし!」

ギロッと昌樹を睨む。焦る昌樹。

「いや待て!男には付き合いというものがあるんだ!なぁハク!」

「最近タバコ持ちがいい理由がわかっちまったわ。苦労してんなぁ昌樹」

ヘラっと他人事のようにハクは笑う。

「たまには喫煙席で飯食いてぇなー、、」

しみじみと昌樹が言うと、

「もういっそ禁煙しちまえよ」

「テメェがやめるんならやめてやるよ」

「美桜ちゃん!男には付き合いというものがあるんだ!」

はぁ、と溜息をつく美桜である。

「2人ともやめちゃえばいいのよ」

「俺からタバコをとったら何が残るのよ」

ハクが聞くと美桜がまた怒りだした。

「なに言ってんのよ!勉強も出来てスポーツ万能!武道も何個かじってんのよ!この前優勝した大会が何の競技かも忘れるくらいよ!顔も整ってるし無駄にスペック高すぎんのよ!なんでこんないつもぽけ〜っとしてる奴が!世の中不公平よ!」

はぁはぁ、と息を切らしながらまくしたてる美桜。

「そうだぜ、あの日ライター貸してなかったら絶対絡んでねぇもんな」

ははっと昌樹が笑う。

「しょうがないっしょ、俺できちまうんだから」

そうである。宮崎 一は無駄に高スペックなのだ。

「もぅ!怒鳴ったらお腹すいたわよ。早くご飯行きましょ?もちろん禁煙席だからね!」

「へーい」「ほーい」

と返事をし、ようやく動き出す3人。


大学の門を抜け、カップルの言い合いを聞きながら後ろをついて行くハク。

(今日も平和だねぇ)

そんなことを思いながら信号待ちの時間を使ってタバコに火をつける。

火をつける間に信号が変わり2人を追いかけようと思ったその時、

信号を無視して突っ込んでくるトラック、2人は硬直していた。

ハクは無駄に高いスペックを駆使して2人へ向けてダッシュし突き飛ばす。

ハクはトラックに跳ねられた。

何度も地面に跳ね、10数メートル以上先でガードレールに接触してようやく止まった。

突き飛ばされた2人も慌ててハクを追いかける。

追いついたハクを見て2人は息を飲んだ。手足はあらぬ方へ向き、体の下には既に血溜まりが出来ていた。

ハクは2人を見て笑っていた。

「どう、よ?俺の、無駄に高いスペックも、む、無駄じゃなかた、しょ?」

ガハっと口から血を吐き出したハク。

「ハハ、も、駄目みたい、ね」

昌樹はハクの言葉を聞き涙が溢れ出てきた。

「馬鹿野郎!なんでだよ!死ぬなんて許さねぇからな!美桜!救急車!」

「今呼んでるわよ!」

「待ってく、れよ、、話し、しようぜ?いつもみたく、さ」

「馬鹿野郎、、」

「まさ、き、、俺の部屋の、カートンの、の、残り、、お前にやるからな、、」

「あぁ、、返せって言われてもやらねぇからな!」

ニカっと無理やり笑う昌樹、

「み、美桜ちゃん?それ、、吸うまで、まさきのきんえ、ん、、待ってやってな?」

「わかった。それだけ許してあげる。」

「あと、、昌樹のこと、、た、頼んでいいか?」

「任せて!必ず禁煙させて見せるから!」

冗談めかしてにこっと笑う美桜。

「はは、、昌樹、禁煙確定だ、な」

「テメェのせいだろうが、、なぁ!ホントにもう駄目なのか?俺さ、すげぇやつに出会えたと思ったんだぜ?いつか絶対でかいことやる奴だ!ってずっと思ってた!そんなすげぇ奴のダチやってんだ!って周りに自慢すんのが夢だったのに、、なんで、、、」


「人の命、ふた、つも救ったっ、、てのはすげぇ、ことにはならな、いのかね?」

ヒューヒューと呼吸をし、絶え絶えになって懸命にハクは言葉を絞る。

「いづまでも口の減らねぇ奴め、、」

「まさ、き、、最期の、いっ、ぽん、、男の、付き合い、たの、むわ」

「ああ」

昌樹はハクの傍らに落ちていたタバコを拾い火をつけ、ハクの口に持ってった。

しかし、ハクがそれを咥えることはなかった。

「馬鹿野郎、、、」








文章書くって難しい、、、

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