第46話
風刃!
目に見えない風の刃が目の前の悪魔に向かって飛んで行く。
「ぐぁあっ!」
十本にも及ぶ風刃は身体の大きな悪魔に多くの傷跡を残す。悪魔は崩れ落ち、動くことはなかった。
ふぅ……。
俺はようやく一息つくことが出来た。
王宮に侵入してからは、まるでゲームのボスのように一人ずつ現れては撃破しての繰り返しだった。どうやら悪魔はプライドが高く、協力して俺を撃退するといった考えがないようだ。それは俺にとって好都合であり、魔王まで辿り着く好機となる。
「さて、お次はオレッチだぜぇ~」
どこからか聞き覚えのある声が聞こえる。
やっとお前とか……。乱風!
姿の見えないデスに先制攻撃を与えるため、広範囲魔法――乱風を発動させる。乱風とは、俺を中心に半径十メートルもの範囲で強風が吹き荒れる魔法だ。
「ケキャキャッ!?」
……見つけた。
俺の前方に上から落ちてきたデス。デスは見事着地を決め、体勢を整える。
「いきなりとは……ひどいねぇ~。ケキャッ。殺し合いの合図ぐらいはさせてもらっても――」
問答無用! 俺はエリスを救いに来たんだ! 風刃!
「ケキャッ。エリスちゃんはもう手遅れだよぉ~。ケキャッ」
風刃を軽く叩き落としながら、デスは俺の聞きたくなかった一言を告げた。
1分間の読書、ありがとうございました。
また明日の18時に会えることを願っています。




