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第36話
「そんな……」
「簡単には逃さないよぉ~……、と言いたいところだけど――」
デスはコンコンと障壁を叩く。
「これだけ強固な障壁を張られると、オレッチには何も出来ないから見逃してあげるぅ~」
リーナ!
「エリス……ごめんなさい。必ず助けるから……生きてて」
俺はリーナの手を取り窓に向かって走る。分解魔法を発動して室外へと脱出。そのまま壁の外まで一直線に走りぬけ、俺たち二人は泊まっていた宿に無事辿り着く。
はぁっはぁっはぁっ……。
「エリス……本当に……ごめんなさい……」
リーナは泣いていた。撤退を決めた俺がリーナを慰めるなど出来ず、俺は罪悪感に蝕まれながらリーナを見守るしかなかった。
それにしても悪魔は強かった。暗殺専門であの強さ。戦闘専門の悪魔などいたら俺が敵うわけがない。そしてデスと退治していた部屋から外へ出たあと、悪魔たちには一度も出会わなかった。それは何故だろうか。デスだって追おうとすれば俺達の事を追うことも出来たはずだし。
一体何からどうすれば……。
俺は途方にくれるしかなかった。
1分間の読書、ありがとうございました。
また明日の18時に会えることを願っています。




