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第23話

 ほ~、これはたしかに便利だ。

 ヨイツ帝国を出発したその日の夜。俺たちは適当な場所で野営をしていた。リーナ――カテリーナ姫のこと――は王女のくせして野営の手順を知っているらしく、俺より手際がよかった。そして就寝の時、リーナは俺たちの周囲に結界を張ってくれていた。



 その結界は無色透明で、触れなければそこに張られているかが分からない結界だ。

「流石は姫様です」

「ですから姫はもうよして下さい。今の私は一介の傭兵と同等の存在なのですから」

 エリスとリーナはずっとこんな感じだ。結界の外に魔物がいるのを視認できるのだが、なんとものんびりした雰囲気なことだ。



 これは絶対に安全なんだよな。

「はい、もちろんです。このまま朝まで寝ていて大丈夫です」

 エリスとリーナはまだ会話を交わしているが、俺はリーナの言葉を信じて、ゴロゴロした地面の上で眠りについた。



 俺が戦場で見た、空を飛んでいた悪魔が向かった方向だけを頼りに歩き続けた。道中で現れる魔物の数は日に日に増え、食糧に困ることはなかったが、みんなの怪我の回数が増えたり、休憩のためにリーナの仕事が増えたりと大変なことも増えた。そんな日々を繰り返すこと数週間。ある大きな街に俺たちは到着した。


1分間の読書ありがとうございました。

また明日の12時に会えることを願っています。

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