第69話 未来のインフラ
朝はレイナに剣術の稽古をつけ、そのあと彼女から乗馬の訓練を受ける。
昼は領主館で仕事。
夜はお店で売るポーションやコスメ商品の作成。
そんな日々が10日ほど続いていた。
7月27日朝——
パカラッ、パカラッ、パカラッ
私はロシナンテに騎乗し領主館の周りを駆けている。
(風を切りさく感じが最高だわ)
「ミサカさま、もう大丈夫です」
レイナは声を上げた。
「そう?」
私ははにかみながら答えた。
「もう、ミサカさまは乗りこなせています」
レイナは微笑んだ。
「じゃあ、ちょっと駆けてみるわ」
私は手綱を軽く鳴らす。
「ヒヒーン」
ロシナンテは鳴くと、速度を上げて駆け始めた。
ビューーーン
風を切る音。
(はやい、でも不安はない。これが人馬一体というのかしら)
「いいわよ、ロシナンテ」
「ヒィーン」
こうして、私はロシナンテとしばらく駆けて回っていた。
◆ ◆ ◆
同日昼——
領主館前。
「カルラはこの石にしばらくブレスをかけて」
「わかったのじゃ」
カルラは石灰石に口からブレスを放った。
石灰石が高熱で赤く色づく。
(さすがはドラゴンブレスだわ)
「とめて」
カルラはブレスをとめた。
私は木槌で石灰石を叩く。
カチャ、バラバラ、パラパラ
粉々に砕けた。
私は粉々になった生石灰をスコップでバケツにいれて水を注いだ。
ジュワワワワ、モクモクモク
大量の蒸気が発生する。
「すごいのじゃ!」
カルラは思わず後ずさりした。
しばらく待つとバケツの中には白い粉が出来ていた。
(これで消石灰は入手できたわ)
「ありがとう、カルラ」
私はカルラの頭を撫でた。
「お姉さまに褒められたのじゃ」
カルラは満面の笑みを浮かべる。
私は、消石灰のバケツをもって武蔵研究室へ向かった。
(いよいよ、コンクリートとアスファルトの試製ね)
続く




