第33話 領主の仕事
レイナのテストが終わったその日——
午後2時。
ヤマトヒメが二人の女性を連れてきた。
領主執務室。
私は二人の女性と対峙している。
「初めまして、ミサカさま」
二人は私にお辞儀をした。
「面を上げてください。皆さん」
二人は面をあげる。
そして、ポニーテールの女性が静かに話し始めた。
「私は、リーフシア群の郡長に任命されましたセラと申します」
私は応じる。
「よろしく、セラさん」
「こちらは、妹のミラです」
セラはボブヘアの女性を手で示した。
ボブヘアの女性が軽快に話し始める。
「私は、ミラといいます。シンシア群の郡長を任命されました」
「よろしく、ミラさん」
ヤマトヒメがいきさつを話した。
「お二人は兄様——」
「失礼しました。宰相閣下自ら選んだ方々でございます」
「彼女たちは平民の出ですが、その才は宰相閣下も認めるほどの逸材でございます」
ヤマトヒメは一呼吸おいて再び話し始めた。
「宰相閣下のお言葉をお伝えします」
『いずれ3群をフソウ州としてミサカさんの所領としてお任せしようと思っています』
『セラとミラは非常に優秀な内政官です。ミサカさんの配下として使っていただきたい』
「とのことです。言付を終わります」
ヤマトヒメは一礼する。
私は少し考えて述べた。
「わかりました。リーフシア、シンシア両群の統治をお願いします」
「承知しました。ミサカさま」
二人は一礼する。
ヤマトヒメが私を見て言った。
「ミサカ卿には、手始めにローレシア群の統治をお願いします」
私は少し戸惑う。
「ぇえ……」
(統治なんて箱庭ゲームしかやったことないのよ!)
「まずは道路かしら——」
私はゲームの知識を言ってみる。
セラが反応する。
「流石はミサカさま、道路用地確保の最重要を理解されている」
「ぇえ、そうね」
「では、あなたたちがローレシア群を統治するならどうするか教えてもらいましょう」
「これはテストだよ。セラ姉さん」
ミラはセラを見る。
セラは一呼吸おいて静かに語り始める。
「私であれば、建物が立つ前に道路用地は確保します」
「そして、ローレシア群から王都への道の整備」
「ローレシア、リーフシア、シンシア三群を繋ぐ道路の整備をします」
「水源の確保については……」
セラは落ち着いた口調で話し続ける。
「……というのが私の施策です」
「どうでしょうか?ミサカさま」
セラは私を真剣なまなざしで見つめる。
「ぇええ、そうね」
私は目が少し泳ぐ。
「合格よ、セラさん」
「よろしく頼むわ」
「お任せください、ミサカさま」
そして——
セラとミラがいろんな書類に手続きを行い、私がサインをする。
手続きを終えたセラとミラはお辞儀をして出て行った。
ヤマトヒメが微笑む。
「お疲れ様でした。ミサカさん」
「えぇ、疲れたわ」
「ミサカさんが不在の時は妹ムサシヒメに内政を任せても大丈夫ですよ」
「本当に?」
「ずっと、私の手伝いをしてきましたからできると思います」
「わかったわ」
「あと、実際に領地の視察をするとよいかもしれません」
「そ、そうねぇ」
「視察してみるわ」
夕陽が窓に差し込む。
こうして初めての領主のお仕事は終わった。
続く
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