第31話 明日に向けて
祝賀パーティーは終わり、ミサカ組の男たちは後片付けをしている。
レディを取り戻したミケケ。
好きなだけ肉料理を食べて満足そうなカルラ。
子供たちと別れの挨拶をするムサシヒメとティティ。
飲み潰れて抱き合って寝ているヴィヴィとナターシャ。
みんな私のところへ集まってくる。飲み潰れているふたりを除いて。
◆ ◆ ◆
「お久しぶりにゃ」
ミケケがウインドウッドの面々に手を振る。
「この前はありがとうございます、ミケケさま」
ティアはお辞儀をする。
「気にすることはないにゃ。白魔法師として当然のことをしただけにゃ」
ミケケはレイナに気づく。
「レイナ、すっかり元気になったにゃ」
「はい、ミサカさまに命を助けていただきました」
レイナは少し顔を赤らめる。
「よかったにゃ」
「ミサカさまさまにゃ」
ミケケはファムを見つめる。
「ファムは妖力の格が上がったにゃ」
「そうなの?ファム、よくわからないの」
ファムは不思議そうにミケケを見つめた。
ミケケは欠伸をする。
「吾輩は少し眠いにゃ、先に帰って寝るにゃ」
そう言うとミケケはゆっくりと転移陣へ向かっていた。
◆ ◆ ◆
カルラ、ムサシヒメ、ティティが私達に合流した。
「おっ、おぬしたちはウインドウッドの者たちではないか」
「元気そうじゃのぉ」
「はい、プリティームーンの皆さんのおかげで元気です」
ティアが応える。レイナはティアの後ろに隠れている。
ファムは羽ばたきカルラの前に出る。
「みんな元気になったの、ありがとなの」
「そうなのか、それはよかったのじゃ」
カルラはレイナに気づく。
「レイナではないか、なんで隠れておるのじゃ?」
「ぁのぉ、そのぉ……」
レイナは口ごもる。
ティアが苦笑いする。
「レイナは人がいっぱいになるといつも私に後ろに隠れるんです」
「うちも4000年引き籠っておったから少しは分かるのじゃ」
「お姉さまに会ってから、うちは変わったのじゃ」
「レイナもお姉さまと一緒に暮らすとよいのじゃ」
レイナは目を輝かせながら答える。
「はい、私もミサカさまと一緒に暮らしたいです」
「よろしくお願いします、カルラさん」
◆ ◆ ◆
「僕はムサシヒメです。よろしくお願いします」
「あたしはティティよ。よろしくね」
ムサシヒメもティティも、ウインドウッドの面々と挨拶を交わす。
私はその様子を微笑ましく眺めていた。
頃合いを見て、私は手を叩く。
「ムサシヒメ、ティアとレイナに転移陣を使えるようにしてあげて」
「分かりました。ミサカさん」
ムサシヒメはティアとレイナを見る。
「ティアさん、レイナさん、僕の手を握ってください」
二人はムサシヒメの手を握った。
「これで、転移ゲートを利用できます」
私はムサシヒメに微笑む。
「ムサシヒメ、ウインドウッドの皆さんを武蔵御殿に案内してあげて」
「旅で疲れているでしょから、お風呂も用意してあげてね」
「分かりました。ミサカさん」
「ティアさん、レイナさん、ファムさん、僕についてきてください」
そういうと、ムサシヒメは三人を連れて転移ゲートへ向かっていった。
◆ ◆ ◆
私、カルラ、ティティは酔っ払い二人組のところへ向かった。
「ナターシャ」
私はナターシャをゆする。
「ムニャムニャ...ミサカはエヘぁ——」
「お姉ちゃん!」
ティティはヴィヴィをゆする。
ヴィヴィは気持ちよさそうに寝ていた。
私は頭を抱える。
「このまま寝かせておくのはダメね」
「カルラ、ヴィヴィを背負ってベッドまで連れて行ってあげて」
「わかったのじゃ」
そういうとカルラはヴィヴィを軽々と持ち上げ、ティティの手をつなぎ転移陣へ向かっていった。
私はナターシャを抱きかかえて、転移陣へ向かった。
「ミサカ……むにゃにゃ、かわぇ——」
(私の夢でも見ているのかしら?)
◆ ◆ ◆
私はナターシャをベッドに寝かせて再び地上に戻る。
そして、ミサカ組と一緒に後片付けをする。
「組長、そんなことはわしらでやります」
「組長は休んでいてくだせぇ」
ミサカ組の若い衆が私を気遣う。
「いいのよ、みんなでやりましょう!」
ガロンが声を上げる。
「姐さんが自ら手を汚してくれるんだ。お前ら、きっちり働けよ」
「わかりやした!」
こうして、祝賀の宴は終わった。
明日はレイナさんの実力を見る日——
続く
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