プロローグ
異世界で生活をやり直す。今までの自分と違う人生を一から始める。そんなマンガが好きで読んでいましたが、創る方にも興味が湧き、今回執筆をしてみることにしました。処女作です。
素人のお遊び程度のレベルですが、真面目に努力して書いていきます。読んで下さる方が現れ、楽しんでいただければ、嬉しいです。
あたし、麻田莉沙。この春、中学生に成り立ての女の子。
「加寿にぃ、何読んでるの?」
あたしの隣でスマホ漫画を読んでいる男の子は、真田加寿。あたしの家の隣に住んでいる二つ上の幼馴染み。
「召喚もの。地球から異世界召喚された子供が、魔法スキル使って大活躍する物語。」
「ちょっと面白そうだね。」
「俺にも魔法が使えたらなぁ~……」
そんな言葉を呟きながら、加寿にぃは空に浮かんだ雲を眺めながら
「ドラコン召喚」「テイム」
何て叫んで……。
(まだまだ小学生やってるみたいに無邪気なところ、あたし好きなんだけど……。)
あの、誤解されたくないから、付け加えるけど、この好きは、likeの好きだからね。
でも、本人(加寿)には内緒にしている。だって、直ぐ調子に乗りそうな性格だし。血の繋がりは無くとも、ずっと兄妹みたいに育ってきたから…。
今、あたし(莉沙)と加寿にぃが座っているのは、あたし達が住んでいる街を流れている河川の土手にある草むらで、夕方になると少し離れた海岸線に沈み行く夕陽が、時間と共に少しづつ色を変えてとっても綺麗で、晴れた日には結構頻繁に二人できている、お気に入りスポットなのです。今日も、学校帰りに二人で来て、かれこれ一時間以上座っている。
加寿にぃとは、漫画の趣味やネトゲーでチームを組んでいる関係でよくいっしょにいるけど(家も隣だし…。)世間で言う恋人ではない。(多分)
偶々、小さい時から近くに居て、初めて出来た友達であり、一人っ子同士という事もあって、血の繋がっていない兄妹みないな関係であり、どういう訳かツルンでいるのよね。
加寿にぃの顔はまあまあ、イケメンといえるかどうかの微妙さ(笑)。でも、性格的?というのか何となく、上手く説明出来ないんだけど、相性が良いというのか、いっしょに居ても気を使わないで良いと言うか…、あたしの多少の我儘を聞いてくれたり、勉強を教えてくれたり、ネトゲーでも戦闘系では助けてもらったり、頼りになるお兄さん的な、そして多分…、多分加寿にぃは、あたしが好き?かもしれない(エヘヘ)。半分位は当たっていると思う……多分。
そんな二人(あたしと加寿にぃ)は、何処にでもいる極々ありふれた中学生人生を、極々平凡に過ごすはずでしたが……
(あたしは、中学生になって、子供から少し大人の入口にたどり着いた気分なのに、加寿にぃを見てると小学生の頃と殆ど変わらないように見えちゃうな。身長とか少し高くなって、見た目は確かに、大人の入口に居るように見えるけど…)
そんなことを思いながら加寿にぃの横顔をぼんやりと眺めていたら、あたしの目に異様な景色が飛び込んできた。
「ねぇ!加寿にぃ!あれなんだろう?」
「えっ?あれって?……」
莉沙の声に反応して、加寿が莉沙の指差す方へ目を向けると、
その方向の空には、渦を巻いた雷雲が膨張する様に、放電しながらこちらへ向かって来ているようにみえた。
「莉沙!俺の直感がヤバイって言ってる。逃げるぞ。」
「うん、解った。」
(こういうところ、加寿にぃは頼りになるよね)
あたしは、加寿にぃが逃げる後を追って直ぐ走り出す。
「あれなんなの?気持ち悪いよ」
「俺にも、判んないけど…ゲーマーの感が、逃げろって言ってる。」
二人は全力で土手の上を雷雲と反対方向へ走って行く。
しかし、中学生の二人が逃げる速さなど、雷雲の速さと比べたら止まっているのに等しく、あっとゆう間に雷雲は二人の真上迄迫っていた。
「速い!何だこりゃー」
「……」
あたしは、言葉も出せない位、頭が混乱していた。
雷雲は、二人の逃げる少し先まで来ると、二人の行く手を遮るかのように土手に壁をつくり、そして、その次の瞬間、二人は同時に強い衝撃をうけていた。
「きゃーっ」
「莉沙~」
雷雲が、二人を包み込んだ様にみえた瞬間、強い光と共に、雷雲は二人と共に消えていた。




