物理無効の敵に物理攻撃で勝利する
5月14日に指摘された誤字を、5月19日に修正しました。
修正が遅れてしまい申し訳ありません。
誤字報告ありがとうございました。
全滅の森を移動していると、微妙な森の変化に気づく。
ポランに、静かに止まってと、手で合図をして、気配を探る事に集中する。
(なんだろう?。……人ではない何かいる……数は…………一匹か……こっちにはまだ、気づいていないな)
隠れながら近づき、相手の姿を確認するとポランの元に戻った。
「ポラン、銀色の大きなサル、何かわかる?」
無限の収納袋から、魔物大図鑑を取り出すと、ペラペラと図鑑をめくる。やがて、目的のページを見せてきた。
「先輩、この魔物じゃないですか?」
「…………うん、間違いない、こいつだ」
「この魔物はですね、ミスリルゴリラと言いまして、特徴はですね……まずは『物理無効』、それと『魔法ダメージ半減』ですね」
「えっと、有効な対策は、魔法を使える者で周囲を囲み、集中攻撃をするとよい。…………だそうです」
「注意する事は、動きが遅いが攻撃力が高い。攻撃が当たれば即死の可能性があるそうです」
「面倒な魔物だから、逃げようか?」
「えっ?逃げるんですか先輩、この魔物からは、ミスリルが入手出来ますよ」
(ミスリルか、確かに入手しておきたい。初期装備では今後が心配だし)
「やっぱり、魔物を倒しに行く」
「了解です先輩。私、魔法得意ですから手伝います」
「大丈夫、動きの鈍い奴なら、確実に物理攻撃で、倒せるキャラがいるから」
不思議そうな顔をしているポランと共に、魔物のいる方にむかう。
辿り着くと、鼻息の荒いミスリルゴリラが歩き回っていた。
目が赤く、獲物を探して殺気だっている。腕が不自然なまでに太く、殴られたら相当なダメージを受けるのが、一目瞭然だった。
今、装備しているのは防御力が無い、布の服だったので、攻撃を受けるのは危険すぎる。
(落ち着け、大丈夫、回避できる、当たらない)
緊張感から、自然と手に汗がにじんでくる。
「ポランは、静かに隠れていて、見つからないでね」
(キジ、チェンジ!)
名前 キジ
サブキャクター2 レベル100
種族 女性 「鬼人 レベル10」
「鬼人姫 レベル10」
「鬼人女王 レベル10」
職業 (ノ-マル)ファイター レベル 10
(ノ-マル)パワーファイター レベル10
(ノ-マル)上級パワーファイター レベル10
(ノ-マル)最上級パワーファイター レベル10
(ノ-マル)クラッシャーファイター レベル10
(ノ-マル)バーサーカー レベル10
(レア)クリティカルマスター レベル5
(USR)破壊神 レベル5
装備 大ハンマー 布の服 布の靴
容姿 170㎝ B82 W56 H84
髪色 赤色 セミロングヘアー
額に小さな2本の角
「鬼人姫スキル『理不尽な姫の怒り』(効果、全能力2・5倍)」
スキルの発動によって、全身に力がみなぎるのが感じられる。
「やぁぁっ!」
ミスリルゴリラに向かって、大ハンマーを構えて走り出す。
「ブフォ!、グオッ!」
間合いに入る前に、右パンチと左パンチが交互に襲ってきて、横に転がる様に回避する。
「グォーー!」
転がり回避をした所に、追撃のパンチが襲ってくる。素早く体制を立て直して、バックステップで距離を取る。
地面が揺れる程のパンチを見て、肝を冷やす。
(このキャラAGI(速度)の低さが欠点なんだよな。スキルで強化しても回避が大変だ)
ミスリルゴリラがそれなりの速さで、大きな足音を響かせて迫ってくる。
「とにかく、当たれば勝てるんだ。なんとかしなきゃ」
腕をがむしゃらに振り回すパンチの風圧で、攻撃のタイミングがつかめない。
(ゲームと違って、実戦は二回目だから上手くいかない。他のキャラで戦うべきか……そうだ、ゲームと違うなら、良い作戦があった)
パンチを繰り返すミスリルゴリラから、バックステップを繰り返して距離を出来るだけとる。
(ギン、チェンジ!)
「超神速!」
認識できない速さで、敵の後ろに回り込む。
(キジ、チェンジ!)
「うがあああ!!」
フルスイングした大ハンマーが、ミスリルゴリラに命中する。
轟音と共に、粉々に敵は砕け散る。ついでに、大ハンマーも砕け散った。
「大丈夫ですかー!、先輩ー!」
戦闘が終わり、隠れていたポランが走ってくる。
「怪我はないよ」
「この魔物、『物理無効』なんですけど、…………えっと、説明お願いします」
「USR職業、破壊神の常時発動スキル『全耐性破壊』だよ。このスキルは、相手の全耐性を破壊して、ダメージを与える事ができるんだ」
「うぇぇ!。チート!、チートすぎですよ、そのスキルは!」
目と口を大きく開いて、ポランが驚く。
「欠点もあるんだよ。AGI(速度)が低いから回避が大変だし、攻撃が大振りだから当たり難いんだ」
「でも、さっきは気持ちいい位、当たってましたよね?」
「あれは、キャラチェンジの時間が一秒位だから、AGI(速度)の高いギンで近づき、すぐキジにチェンジして攻撃したんだ」
「先輩、無茶し過ぎです!。魔法を使えば、安全だったんですよ」
「すみませんでした。ポランの言う通りです」
「暗くなって来たから、早く解体しましょうよー」
ポランが、粉々になった残骸に近づいて、手招きをしている。
フラン旅行記 2日目 1年目 春の月 6日
今日は、ミスリルゴリラと戦闘になったが、すごく反省をしている。
魔法の得意なキャラで、安全に圧勝できた、それなのに調子に乗って、物理攻撃で戦ってしまった。
今後は、油断したり、調子に乗ることが無いようにしたい。
ポランに、学術研究所の話を聞いたら、凄く不機嫌になったので、今後は聞かないようにしよう。
解体で入手したミスリルで、大ミスリルハンマーを作成する。ポランの機嫌が良くなるように、残った素材で、ミスリル白衣を作成したら、嬉しそうに回りだす。
機嫌が直った様なのでほっとした。
今日、森の中を移動して感じたことは、薄暗い森の中で、謎の鳥?や獣?の声がするのはすごく怖かったと言う事。明日は森が薄暗く無いといいな。
次回予告
「先輩、全滅の森を脱出するまで頑張りましょう」
「トラブル?連続の予感がするんですけど」
「大丈夫ですよ、私、運がいいから」
「すごく心配」




