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母からの手紙が来た

 秋の月は、冬の準備のためやる事が多く、あっという間に過ぎていく。

 採掘した鉱石を売却した収入で、冬を過ごす物資を複数の町から購入して運ぶ仕事をしたり、保存食を作る仕事をしていると、秋が終わってしまう。


 冬の月 46日


 オリハル鉱山周辺は冬になると、雪深く寒さが厳しいのでフランたちは滅多に地上に降りず、雪の降らない天空城で毎日を過ごす。

 雲の上にある天空城では、雪が降らずそれなりに暖かいため、冬でもいつも通りの生活が送れた。

 グリフォン族のみんなは、グーの城造りを続けていたが、ジーボットたちから兵器の話を聞いて、巨大大砲の改良に熱中している。

 カーバンクルのみんなは、畑で大量の白菜と大根を栽培しているが、農業専用オートマタ、アグリの活躍によって、予想以上の豊作になると喜んでいた。

 妊娠中の女性たちを世話するメイドは、特に忙しく暇がないので、メイドたちの代わりにフランが買い出しに行く。

 買い出しの仕事を終えたフランは、ポランとノンがいる部屋に立ち寄ると、昼食を食べている最中だったので、一緒に昼食を食べることにする。


 「先輩、漬け物おいしいですか?。それ、私が作った漬け物なんですけど」


 「へぇ、うん、おいしいよ。塩味が絶妙で、ご飯がすすむなぁ~」


 「そういえば、姉さんたち来年は、稲作をしたいと言っていましたよ」

 

 「それは良いね!。リンたち、稲作出来るの?」


 「はい、もちろんです。おいしい米を作りますから、期待してくださいね!」


 ポランと米の話で盛り上がっていると、ノンが干し肉を上手く千切れず、苦戦している事に気付く。


 「ノン、干し肉を細かくするから、僕に寄こして。…………………これくらい細かくすれば、大丈夫かな?」


 「すみません、フラン様。最近、運動不足で力が入らないのです。あの、やっぱり空を飛んではダメですか?」


 「不満なのは分かるけど、空から落ちたら危険だから控えて欲しい。どうしても飛びたいのなら、僕と一緒に飛ぼう」


 「それなら、午後からどうです?」


 「午後の予定は無いから良いよ。そういえば、城造りは順調?」

 

 「えっと、その~、実は城造りを中断して、巨大大砲の砲弾を改良しています」


 「もう怒らないから、頑張って」


 「待って、呆れないでください。明日から、城造りを頑張りますから!」


 呆れたつもりは無かったが、必死に弁解する姿が面白くて、つい笑ってしまうとポランも笑い出す。部屋が笑いに包まれると、恥ずかしさを隠すように、ノンは無言で干し肉を食べ続けた。

 その後、昼食を終えてノンと部屋を出ようとした時、慌てたヤーサが走って部屋に入って来る。


 「旦那様、お母さまから手紙が来ました!!」


 「えっ!!。すぐ読むから見せて!」


 ヤーサから手紙を受け取ると、フランは焦る気持ちを抑えながら、丁寧に読み始めた。


 フラン様、ヤーサとグーは元気ですか。持ち帰った資料を夫が調べた結果、気になる事が分かりました。

 今回見つかった場所以外に、古代竜が封印したと考えられる場所が、他にもあるようです。

 本来、私が調査に行きたいのですが、仕事があるので行けません。すみませんが、フラン様に調査をお願いします。



 読み終わると、ヤーサが手紙を読み始めたが、すぐに遠慮気味に話しかけてくる。


 「旦那様、すみませんが、私は手伝うことができません」


 「わかってる。謝らないで、今回はネムレスと調査に行くから、安心して」


 「はい、帰りをお待ちしておりますね」


 「僕のいない間、天空城のみんなを頼むよ」


 フランが出発の準備をしていると、両手に爪の武器、修理した銃などの武器で武装したネムレスが現れた。


 次回予告

 「旦那様、気を付けて」

 「ヤーサ、調査する場所が二箇所だから、時間がかかるかも」

 「分かっていますから、心配はいりませんよ」

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