しっぽをモフモフするのはやめて~
「先輩、これから何処に向かいますか?」
心の底から、歓喜の声をあげてポランが尋ねてくるのを無視し、倒した巨大なカマキリの死体に近づく。
「何処かに行く前に、こいつを片付けないと」
「えっ?。こんなにでかいの、どうやって持っていくんですか?。それに魔物の解体は、プロの解体士以外の人がするのは危険すぎます」
「うん、分かっている。まずはスキル『無限の収納袋創造』」
トラベラーのスキルを使用すると、手のひらの上に光とともに、小さな袋が出現する。それをもう一度繰り返し、二つの小さな袋を手にすると、ポランに片方の袋を差し出す。
「この袋は、見た目は小さいけど伸縮自在で、生物以外なら大抵の物を入れられるし、容量の限界もないから便利なんだ。大量に物を袋に入れても、袋の重さは増加しないから、あの重そうな図鑑をいれて運ぶと、軽くて楽だよ」
収納袋の性能に仰天しながらも、袋をもらえた喜びの気持ちを、全身で表現するかのごとく、くるくるとポランが回りだす。
(さて、次は魔物を解体しないと。……アルミー、チェンジ!)
名前 アルミー
サブキャラクター17 レベル100
種族 女性 「獣人 レベル10」
「アルミラージ レベル10」
職業 (ノ-マル)学者 レベル10
(ノ-マル)鑑定士 レベル10
(ノ-マル)上級鑑定士 レベル10
(ノ-マル)最上級鑑定士 レベル10
(ノ-マル)解体士 レベル10
(ノ-マル)上級解体士 レベル10
(ノ-マル)最上級解体士 レベル10
(レア) 解体士の女神 レベル5
(USR) 全てを知る者 レベル5
装備 包丁 布の服 布の靴
容姿 150㎝ B92 W56 H88
髪色 うすい紫色 ロングヘアー たれながのうさぎ耳 うさぎのしっぽ
額に小さな1本角
「ふぁ~、アルミラージだ!。かわいいー」
力一杯に抱きついてくるポランを、強引に引きはがす。
「ちょっと!、今から魔物を解体するから少し、は、な、れ、て!」
「はい!離れます。…………さあ先輩、やっちゃって下さい!」
元気よく離れたポランが、大きく手を振ってきた。
(あの元気は、何処から湧いてくるのだろう?。う~ん、気にしたら負けというやかな?)
気合いを入れ直して、魔物の解体に集中する。アルミーの修得している解体系のスキルは、プロの解体士以上のレベルなので、この程度の解体は容易といえた。
「さすが先輩!、包丁さばきが全く見えませんでしたけど、凄いです」
騒々しいポランに、片手を上げて応えながら、入手した素材などを確認する。
まず、胃の中から宝箱と鉱石を発見した。あとは、売却すればお金になりそうな素材が、それなりに手に入る。
(鉱石で、折れたロングソードの代わりを作成できそう)
「宝箱を、手に入れたんですね。先輩は開けられますか?。無理しないで下さいね、宝箱の罠は超危険ですから」
(ネコマ、チェンジ!)
名前 ネコマ
サブキャラクター13 レベル100
種族 女性 「獣人 レベル10」
「ネコマタ レベル10」
職業 (ノ-マル)シーフ レベル10
(ノ-マル)上級シーフ レベル10
(ノ-マル)最上級シーフ レベル10
(ノ-マル)見習い職人 レベル10
(ノ-マル)鍵職人 レベル10
(ノ-マル)罠職人 レベル10
(ノ-マル)トレジャーハンター レベル10
(レア)怪盗 レベル5
(USR)罠を支配する者 レベル5
装備 ショートソード 布の服 布の靴
容姿 149㎝ B77 W56 H79
髪色 水色 ロングヘアー 猫耳
2本の猫しっぽ
「ネ、ネコマタだー!、しっぽと耳をモフらせて下さい!。いいですよね?ね?」
モフモフとポランが、しっぽと耳を触って、会心の笑みをうかべる。
「くすぐったい、くすぐったいから、やめろー!」
モフモフしまくるポランに、チョップをするとようやく静かになった。
「今から、宝箱の罠を解除するから、離れて。心配はしなくてもいいから、邪魔だけはしないでね」
「了解です、先輩」
「ふー。まずは罠レベルの確認、スキル『罠の看破』……罠レベル3か、簡単だな」
罠レベルは1~10まであり、1は低レベルシーフでも楽勝で解除出来る。しかし、レベル10は最上級シーフでも困難で、失敗の可能性が高い。
USR職業「罠を支配する者」だけが、唯一レベル10の罠を100%失敗せずに解除する事が出来る。ネコマはその職業を修得しているため、レベル3程度なら居眠りをしていても解除できた。
「……開いた、さて中身は何かな」
中に入っている物に期待して、フランが宝箱をのぞき込む。
「先輩、何が入っていました?」
「何かわからない、鎧のような物」
宝箱に入っている、鎧のような物にポランが手を伸ばす。フランは慌てて、その手を掴んで止めた。
「なに危ないことしてんの!。わからない物に触ったら、呪われる事だってあるんだから、絶対にやめて!!」
「ごめんなさい、つい気になって」
怒られ、うなだれるポランを見ると、少し言い過ぎたと後悔して、フランは慌てる。
「えっと、とにかく鑑定は僕が出来るから、今後は鑑定した物以外は触らないでね」
「はい、今後は気を付けます」
(アルミー、チェンジ!)
「さてと、まずは状態の確認。鑑定スキル『品定め』……、ジャンルは防具、呪いなし」
呪いのアイテムは、鑑定に失敗すると呪われるから、かかっていない事に一安心する。
「次は、鑑定スキル『防具の百科事典』……なるほど、耐熱の鎖かたびら、か」
(これは、メインキャラのフランが、装備したほうがいいな。D.W.Dではメインキャラが死亡すると、即ゲームオーバーだったからなぁ。その代わり、サブキャラは怪我をしようと、死亡したとしても、24時間で何度でも完全回復するけど)
「ねえ、ポランこの鎖かたびら、僕が装備してもいい?」
「もちろん、いいですよ。私の物は先輩の物、先輩の物は私の物です」
首を上下に、何度も振って答えるポランを見て、啞然とする。
「残りは、鉱石で武器を作ることだけか。これは何の鉱石だろう?……鑑定スキル『素材の百科事典』……なんだ、ただの鉄か」
低レベル素材の鉄を見て、残念な気持ちになるが、高レベル素材が簡単に手に入る訳がないなと、気持ちを切り替える。
評価ポイント、ありがとうございました。
次回予告
「先輩、森の中で鍛冶なんて、できるんですか?」
「大丈夫、任せて!」
「先輩、暗くなってきたし、夜の準備をしないと」
「大丈夫、任せて!」
「ふぎゃ~、森の中に ができたー!!」




