外伝 巨大大砲にあこがれる
下着職人 チャラン・ハヤ
私はポランの姉、ハヤ。
趣味と特技は、家計を助けるために始めた、服と下着作りです。特に私の作る女性下着は、コムギ村の女性たちに人気で制作が追い付かない位でした
リン姉たちが、畑で農作業をしていますが、私は大量の生地に囲まれて、女性下着を作っている。
農作業をさぼっているのではなく、ヤーサ様に強くお願いされたからです。
初夜の時、私の下着に興味を持ったヤーサ様に、手作りの下着だと話したら、欲しいと言い出す。
材料と道具がないから無理と断ったら、次の日に大量の生地と裁縫道具を用意された。しかも、生地の素材は、私が見たこともない希少素材ばかりで、ドラゴンの凄さを思い知る。
ヤーサ様に下着を作ったら、他の女性たちも作って欲しいと、お願いしてきたので凄く忙しい。
耐久性は十分だと思うが、激しい運動のためか2~3回の使用で壊れてしまう。
いくら作っても終わらない下着作りに没頭していると、ギルさんが新しい下着のデザイン画を持って、作業小屋にやってくる。
ギルさんは、私の親友ではなく真友です。女性下着と裸婦像について、熱い討論を交わした真友と呼べる、一番の理解者だと思う。
「ハヤちゃ~ん、新作のデザインが出来たよ!」
「!?…………うれしい、見せて」
「今度の新作は、色にこだわってみました。黒と見せかけたうすい紫色なんだ、角度によって見え方が違うの」
寡黙なハヤは、ギルの話を聞きながら、何も話さないでデザイン画を見つめる。
やがて、ギルの手を握りしめてから口を開く。
「…………いいと思う。色白の女性が身に着けたら、最高」
「ボクもそうだと思う。これは、色白の女性用だけど、もう1つ褐色のツンちゃん用もあるんだ」
「…………すごい。…………今から作る」
ギルとハヤが話に夢中になっていると、グリフォン族の族長ノンがやってくる。
「あの、頼んでいた下着は出来ましたか?」
大量にある生地の山から、袋に入れられた下着を取り出すと、無造作に差し出す。
「これです」
「良かった~。今日はフラン様の部屋に行く日だから、勝負下着が欲しかったんだ」
「…………下着を大切に、作るの大変」
「あっ、あははは、気を付けます」
勝負下着を手に入れたノンは、軽い足取りで去っていく。
外はまだ薄暗い朝方、ノンは布団の中で目を覚ます。周りを見ると、フラン、ヤーサ、グ―はまだ眠っているので、起こさないように布団から出る。
着替えをするため下着を探したが、見つからない。ヤーサとグーの脱ぎ散らかした下着は見つけたが、自分の下着は見当たらない。
苦労して見つけた下着は、少し壊れていた。
(1回で壊しちゃった。ハヤが怒るだろうな~)
少し壊れた下着を身に着け、服を着るとノンは静かに部屋を出る。
部屋を出たノンは、グリフォン族のいる宿に急いで向かう。
宿に到着すると、寝ているグリフォン族全員を起こして、緊急の会議を開く。
「みなさん、おはようございます。私は昨夜すばらしい話を聞きました、それは戦艦と言う船の話です」
昨夜、ノンが聞いた戦艦の話を詳しく説明する。特に、巨大大砲と言う兵器の事を熱心に話す。
こちらの世界では魔法があるため、火薬をあまり使用しない。そのため、火薬を使用した巨大大砲というのは、聞いたことがなかった。
戦闘種族であるため、本能的に兵器が好きなグリフォン族のみんなは、目を輝かせてノンの話を聞く。
「みんなに聞きたい。天空城を防衛するために、巨大大砲は必要だと思わないか!!」
『必要です!!』
「巨大大砲を造りたくはないか!!」
『造りたいです!!』
「これより、グリフォン族は巨大大砲製作に取り掛かる!!」
『おーー!!』
2日後
鉄の塊を加工して、巨大大砲の試作品が出来上がる。
想像力だけで造った巨大大砲は、大きな筒のようで、フランが見たら違うと指摘したはず。
だが、ノン達はフランに相談しないで製作したので、間違いに気づかない。
大量の火薬とボーリング玉の様な物を、巨大大砲の中に入れて、試し打ちをすることに。
「ノン様、準備完了です。いつでも撃てます!」
「よし、念のために全員離れろ!!。試し打ちを開始する。…………3,2,1、撃てーー!!」
大爆音と共に、城の建設現場の一部が吹き飛んだ。さいわい、体が頑丈なグリフォン族のみんなは無事だったが、天空城を壊されたグーが激怒した。
次回予告
「先輩、ヤーサ様のお母さまが酔いつぶれています」
「そっとしておいて」
「悪酔いしてますけど?」
「ヤーサに任せたから大丈夫だと思う。たぶん」
「




