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人手が足りません

 フラン旅行記 11日目 1年目 春の月 15日


 疲れた。今日は、ばかドラゴンのせいで疲労困憊です。旅行記を書く気力がありません、はぁ~。

 僕は、気軽に異世界を旅行したかっただけなのに、国家消滅を回避するため、天空城を造る事になった。

 ポラン達は、気が動転して現実逃避を始めたが、しばらくすると諦めたのか、天空城を造ることに協力すると言ってくれた。


 よく考えると、天空城を造れることは、幸せなのかもしれない。何もない砂漠に息を吞む様な城を造るため、明日からがんばろう!。

 心配なのは、人手が足りないこと。今の人数では、1年で完成させるのは無理だと思う。

 どうしよう。



 翌朝、全員を宿の食堂に集めて、天空城建築会議を開く。


 「みんなに相談があります。今の人数で、1年以内の天空城完成は、無理。どうしたらいいですか?」


 居眠りをするグー、余計なことを考えるギル、考えがないポラン。役に立たない3人組と違って、ツンは真面目に考えて、答えてくれる。


 「人手を増やすのが一番ですね。ただ、人手が増えれば、住居と食料が不足します。天空城を造る前に、解決しなくてはいけません」


 「そうだね、ツンの言う通りだと思う。天空城を造る前に、住居作りと農場作りをしないと」


 「住居は作れても、農場は専門の知識が必要ですよ?。食料品は購入した方がいいと思います」

 

 ツンの発言を聞いたポランが、手を挙げて話す。


 「農場を経営している、実家の家族を連れてきます。お父さんとお母さん、姉さん2人。全員、農業のプロだよ」


 「ポラン、家族全員を必ず連れてくるように。説得が無理なら、ドラゴン姿のグーに、叫んでもらいなさい」


 「よし、これで農場の問題は解決した。あとは人手を集める方法について、だれか考えはありませんか?」


 少し考えたツンが、グーにおそるおそる質問をする。


 「あの、確かドラゴンは、多くの国や種族を従えていますよね?。グーさんの配下から、人手は集められませんか?」


 「そうなんだよ、お母さまやお父様は、100以上の国や種族を従えているんだから。お姉さまやお兄さまも、同じくらい凄いの」


 嬉しそうに家族の自慢をするグーの両肩をつかんで、フランが訊く。


 「それで、グーの配下の数は?」


 「……………………ゼロです」


 フランから目を背けて、小さな声でグーが話す。


 「はぁ~」


 「まって、呆れないで!。あのね、えっと、そうだ!、ヤーサお姉さまに頼んで、人手を貸してもらうから」


 「ヤーサお姉さま?」


 「ヤーサお姉さまは、いつもわたしを助けてくれるの。実家からの仕送りが無くなっても、こっそりと仕送りを続けてくれた、優しいお姉さまなんだよ」


 「…………グー、お姉さまに頼んでみて」


 「それじゃあ、今日から住居作りを頑張ろう!。ポランは、今すぐグーと一緒に、家族を連れてきて」


 


 次回予告

 「先輩、城とか住居の設計図とか、材料加工とかどうするんですか?」

 「錬金術と鍛冶職人を極めたキャラが大活躍するから、大丈夫」

 「あ~、なるほど」


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