にぎやかな朝
フラン旅行記 7日目 1年目 春の月 11日
ついに、全滅の森を脱出成功。目的地のマイアガラの大滝まで、この調子で頑張ろう。
ギルとツンが旅の仲間に加わり、にぎやかさがすごい。
ギルは、吟遊詩人レベル2のためか、個性的な歌詞を変な音程で歌いだす。
「常識?、なにそれ?。美味しいお菓子の名前?」と、ギルは言う。
出会って1日目だが、ギルには何を言っても無駄な気がする。ツンのように、おとなしくしてというと。
「洞窟や鉱石の話をツンちゃんにしない方がいい、バーサーカーよりも暴走するから」
初めて見るしんけんな顔で、ギルに警告された。
入浴後、ツンが満面の笑顔でていねいに、つるはしをみがき。
「エメラルドちゃん、今日もきれいだね、愛してる!」と、つるはしに愛を語る姿に、少し引く。
赤とかピンク色など、様々な鉱石を取り出し。
「フラワーちゃん、今日は少し汚れているよ。ニーピちゃんに、いやされる~」など、鉱石に夢中で話しかけるツンの姿を見てると。ギルの警告が身にしみる。
二人とも、個性的すぎると思うが、ツンの方がギルよりも、女性としてまともだと思う。
お風呂場で熱唱して、さわぎまくるのは、エルフとしてどうなんだろう?。
「ケツがいたーい。しーみーるー!」と、さわいでいるのは、女性としてどうなんだろう?。
ギルとツンはエルフとダークエルフ特有の美人なのに、もったいない。いろいろともったいない。
朝、リュートの音色と奇妙な大声によって、目が覚める。
「あめんぼあかいなかきくけこぉーー!!」
「あさで~す。あ~さ~で~す♪。あ~さ~、げふぉ…………」
何かを叩く衝撃音の後、ズルズルと引きずって行く音がひびく。
静かになったので、二度寝のために布団にもぐりこむ。やがて、朝日が昇り部屋に、明かりが差し込んできたので、起床する。
一階に降りると、ツンが朝食を作っていたが、フランを見かけると平謝りして。
「今朝はギルちゃんが失礼しました。いつもは、もう少し感情を自制できるんですけど。旅の仲間が増えて、嬉しかったのでしょう、感情が爆発してます」
(あ~、あの引きずられていったのは、ギルだったのか)
やがて、ギルと眠そうなポランが食堂に集まったので、朝食を開始!。
ツンの料理は、基本的に雑だった。切れていない、半生、味が薄い。
フランとポランが困惑していると、ギルは料理を流し込むように、食べていく。
「ツンちゃんの料理は、素朴で美味しい!…………味が無いともいえるけど。やっぱり、料理に必要なのは、刺激と塩分♪」
ツンにスプーンを向け、笑顔で力説するギルを見てツンは目で威圧してから席を立つ。無言で台所に向かうと、激辛調味料を手に持って戻ってくる。
みんなが、止める間もなく、激辛調味料をギルの料理に放り込んだ。
「死激を追加」
「えっ…………いやこれは、刺激が強すぎる」
「死激が好きなんでしょ?。だったら食べろ。…………残したら、往復ビンタ」
無表情のツンに威嚇されて、ギルは苦悶の表情を浮かべて、料理を食べきる。
ギルにとっては苦行の様な食事が終わったので、出発の準備に取り掛かかろう。
次回予告
「先輩、町につきました」
「お祭りをしているのかな?」
「お祭りに参加しましょう!」
「そうだね」




