ギルは吟遊詩人レベル2です
あわてふためく二人は、落ち着きを取り戻す。僕が、ポランと旅をしている途中の、出来事を詳しく話すと、ギルは手を叩いて喜ぶ。
「はーい!。ボクとツンちゃんもついていきます。旅をするどうし、人数が多い方がいいと思いまーす!」
「ワタシからも、お願いします。今後、今日の様な事が起きると、困るので強い人についていきたいです」
ギルとツンが深く頭を下げて、お願いしてくる。話を聞いたポランは、二人の前に出て。
「護衛が欲しいなら、傭兵を雇えばいいじゃないですか?」
「そうだけど、そうなんだけれども!。傭兵はものすごくお金がかかるし、安い料金だと、低レベルの傭兵しか雇えないの」
「正直、足手まといレベルです」
「もし、仲間に入れてくれないなら、後ろからずーーと、ついていくから!」
二人を置いていくと、本気で後をついてきそう。ポランと話し合った結果、一緒に旅をしようと言う事になった。
とりあえず、物騒な森から早く離れて、近くの町まで移動しよう。
(うーん、この位の場所なら、馬車が使えるな)
(メインキャラ、チェンジ!)
「スキル『小型馬車召喚』」
『馬車が出たー!!』
春の暖かい風の中、緑の草原を、荷台に幌のついた小さな馬車が走る。馬車は舗装のされていない悪路を、激しい音と変な歌声をひびかせて進む。
現在、御者台にはギルが座って、手綱をにぎり大声で歌う。
「ばっしゃはい~なー♪ い~な~馬~車は~♪ 揺れる~衝~撃♪ ボクのーケツに~♪ つきっささ~る~♪ はげしく、はげしく♪ つーきーさーさーる~♪」
「ねえ、ちょっと!。そろそろ手綱を代わってくれない?、ケツがいたいのー」
ギルが、泣きそうな顔で、荷台にいるみんなに声をかけたが、ツンはつるはしを抱き枕にして爆睡、ポランはギルを無視。そのため、僕が手綱をにぎる事にした。
(のどかだな~。暖かくて雲一つなく、草原を吹く風が気持ちいいー。異世界にいることを忘れそう)
「…………今、ペガサス?、の様な動物が空を飛んで行ったんだけど」
「さっきは、8本足の馬?とすれ違ったなー」
…………うん、やっぱり異世界だ。
のんびりと進んだため、気が付くと夕日が沈みだす。地図を確認すると、町まで距離があるため、今夜は街道から離れた場所で宿にしよう。
(メインキャラ、チェンジ!)
「スキル『宿創造』」
『家が出たー!!』
ギルとツンは、口を大きく開け絶叫して、放心状態。先にポランと宿に入ると、二人もあわてて入ってくる。
宿の説明をポランに頼んで、食事の準備をしていると、ギルが宿の中で歌ってさわぎだした。
「吟遊詩人なら、音程をはずすなーー!!」
ポランの一喝が、宿の中を震わす程ひびきわたる。
評価ポイントありがとうございました。
次回予告
「先輩、ギルさんがうるさいです」
「そうだね、お風呂場でもさわいでいたね」
「先輩、ツンさんはまともなダークエルフでよかったです」
「えぇ!ツンはある意味、ギル以上に変だよ」
「!?」




