全滅の森、脱出成功!
フラン旅行記 3日目 1年目 春の月 7日
薄暗い森をやっと抜け出したら、今度は大きな沼地が広がっていた。僕は、迂回しようと提案したら、ポランが沼地なんか気にせず、進もうと言い出す。
結局、沼地の中で何度も、ポランがひっくり返る。
全身、泥だらけになり、「クサイ~」とか「シャワー浴びたい~」と騒いでいたが、放っておいた。
しばらくしたら、泣きそうになったので、慌てて洗浄魔法クリーニングで綺麗にする。
沼地を越えたら、急に霧が出てくる。甘い香りがすると思ったら、ポランが眠りだすが、毒無効のキャラで移動していた為、僕は無事だった。
霧が収まると、大型犬サイズの魔物に取り囲まれている。ネズミのような姿をしていたが、長くて鋭い歯があり、狂暴そうな雰囲気だった。
昨日の反省から、全力で攻撃する。
その結果、魔物の原型が無くなり、森をかなり破壊してしまった。
………………やり過ぎた。
とにかく、こちらの被害がなかったので良しとしよう。
森が更地になったので、今日の宿地にしよう。
フラン旅行記 4日目 1年目 春の月 8日
森を移動中、ポランが木に実った、バナナのような果実を発見する。
鑑定の結果、非常に美味しいが、食べ過ぎたり、運が悪いと激しい腹痛を起こすと判明する。
僕は、ひろい食いは止めた方がいいと、ポランを止めたが。
「私は、運がいいから大丈夫」と20本位、果実を食べた。
結果、お腹を壊した。
「先輩、あのお腹が…………下痢のような…………ト、ト、トイレが~」と騒ぎだす。
女性のポランに、森の中で下痢になるのは可哀想なので、直ぐにスキルでトイレを作成する。
大喜びしていたが、「トイレを作成出来るなら、もっと早く作ってくれ」と、怒られた。
確かに、女性に対して配慮が足りなかったと思う。今後は、定期的にトイレを作る事にする。
トイレにこもっていたが、症状が良くならず危険と判断したので、回復特化のキャラにチェンジして、下痢を治してあげた。
「早く、治してほしかった!」と、抗議される。
「何でも直ぐに回復魔法に頼るのは良くない、ひろい食いはダメ!」
叱っておいた。
フラン旅行 5日目 1年目 春の月 9日
昼食後に移動している時、アンデットの集団と遭遇する。
「アンデットは燃やすのが一番」と、ポランが言って、閃熱魔法を使用する。『森の中なのに』
ついでに、火炎魔法を連発する。『森の中なのに』
アンデットは燃えて消滅したが、森が大炎上した。慌てて消火したが、野球場3個位の面積が焼失してしまった。
ポランは、森が少し燃えても、問題は何もないし大丈夫と言うが。
…………あきらかに、駄目だと思う。
広い更地ができたので、今日の宿地にする。
フラン旅行記 6日目 1年目 春の月 10日
午前中に、大きなバイソン風の魔物を発見する。
ポランによると、ムーモーと言う牛の野生種らしい。凄く美味しいと言われたので、素材が無くならないよう慎重に、ムーモーの肉を入手した。
午後、春の月なのに、紅葉している木を見つける。
紅葉?、春の月なのにどうしてと、疑問はあったが、気にしない事にした。
地図を確認すると、明日には森を脱出できそうなので、今日はここで宿にする。
早めの夕食として、紅葉の木を見ながら、ムーモーのバーベキューを楽しんだ。美味しそうな匂いにつられ、いろんな魔物が近づいて来たので、宿に逃げ込む。
次の日、宿を出発して3時間位移動すると、出口付近にたどり着く。
出口に向かって、走り出そうと思ったが、人らしき気配を感じるため、ポランに動かないよう、指示をする。
(ネコマ、チェンジ!)
相手に気づかれないように、偵察をして来る。
「ポラン、森の出口に男性4人、女性3人に擬態した肉食スライム、少し離れた場所に、エルフとダークエルフが潜伏していた。アルミーで鑑定したから、間違いない」
「肉食スライム!?、何でも食べる極悪スライムじゃないですか!」
「確か、火が苦手だったはず。先輩、倒せますか?」
「問題ない。妖術で燃やしつくす」
「妖術と言う事は、しっぽがフッサフッサの、キューですね」
(キュー、チェンジ!)
名前 キュー
サブキャクター11 レベル100
種族 女性 「妖狐 レベル10」
「九尾の妖狐 レベル10」
職業 (ノーマル)魔術師 レベル10
(ノーマル)魔導士 レベル10
(ノーマル)大魔導士 レベル10
(ノーマル)妖術師 レベル10
(ノーマル)仙術師 レベル10
(ノーマル)回復魔術師 レベル10
(ノーマル)回復魔導士 レベル10
(レア)妖魔術師 レベル5
(USR)妖魔女王 レベル5
装備 札 布の服 布の靴
容姿 170㎝ B90 W56 H86
髪色 白 ロングヘアー きつね耳
フッサフッサの大きな九尾
「しっぽがフッサフッサだ~」
九尾のしっぽをモフモフする事に、夢中になるポランから離れて、敵に向かって歩き出す。
「敵を片付けてくるから」
「待ってください先輩、私も行きますからー」
ポランと、目的地まで進むと、人間に擬態した女性3人が、笑顔で近づいてくる。
3人が近くに来ると、ポランが怯えているのが分かった。
「こんにちは、私たち今から村に帰るところなの。あなたたちも一緒にこない?」
「今日は、私の家に泊めてあげる。暖かい食事もあるよ」
「村に来た方がいい、森は危険だし、村は安全だから」
女性たちが、村に来た方がいいと、強く訴えてくる。
ポランを背中に隠すため前に出て、女性に話しかけた。
「村ですか?。あぁ、スライム村ですか?。食事?、人間でも食べますか?。肉食スライムさん」
正体を当てられ、驚いた様子だったが、直ぐに擬態をやめて、本当の姿を現す。
「コンカイノエサハカシコイ」
「カンケイナイエサ二チガイハナイ」
黒や茶色のスライムたちが、取り囲むように動きだした。
「スキル『九尾に宿りし妖力解放』(効果、妖術の威力9倍)」
九尾の妖狐スキルを使用すると、九本の尾が怪しく光りだす。
一枚の札を取り出して、スライムに叫ぶ。
「村に帰れ!、攻撃するぞ!」
声に反応するように、スライムたちが攻撃してくる。ポランを守るように動いて、札を投げつけた。
「妖術、狐火レベル7!」
スライムの攻撃が届く前に、キューとポランを中心に、炎の世界が広がった。
スライムたちは悲鳴一つなく、炎の世界に飲み込まれて、消滅する。
「ポラン、大丈夫。…………おい!、隠れている二人!、今すぐ出てこい!、燃やすぞ!!」
脅かすように、隠れている二人に声をかけた。
すぐに、二人が飛び出してくる。
一人は、ひすい色の長い髪をしていて、もう一人は、薄いピンク色の長い髪と褐色肌をしており、大きなつるはしを担いでいた。
「フッ、ハッハッハッハッハッハー―げふぉ、ごふぉ…………ごめん、……少しむせた」
「ギルちゃん、何むせているんですか?。あっ、突然すみません。ワタシは悪いスライムではありません、良いエルフです」
次回予告
「先輩、変なエルフがいます」
「初対面のエルフにそんな事言ってはダメです」
「わたしは~♪へんな~~♪エルフではーー♪」
『変なエルフだ!!』




