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プロローグ
あるところに、春・夏・秋・冬、それぞれの季節を司る女王様がいました。
女王様達は決められた期間、交代で塔に住むことになっています。
そうすることで、その国にその女王様の季節が訪れるのです。
ところがある時、いつまで経っても冬が終わらなくなりました。
冬の女王様が塔に入ったままなのです。
辺り一面雪に覆われ、このままではいずれ食べ物も尽きてしまいます。
困った王様はお触れを出しました。
冬の女王を春の女王に交代させた者には好きな褒美を取らせよう。
ただし、冬の女王が次に廻って来られなくなる方法は認めない。
季節を廻らせることを妨げてはならない。