貫く思い
冷菓の決意に対し、泰宏はこういう。
「麗那を解き放つことで起こる混乱を考慮しないというなら、それは単なるエゴだ!」
「私は世界がどうなろうと麗那を助けたい。そのために私は戦う!」
冷菓の決意を祐実はこう一蹴する。
「それは結局自己満足よ。麗那のためにはならないわ!」
「自己満足だとしても私は引けないところまで来てしまったのよ。サンダーストライク!」
そういって麗那が雷撃を放つ。
それを見た僕は地面に刺した剣を避雷針にして電流を逃がし、こういう。
「場の力で放たれる雷撃なら、私の専門特許よ!」
「知っているけど、コインを撃ちだせないんじゃ正直二流よ」
「じゃあ、その二流にやられる冷菓はそれ以下だってことね」
「そっちには仲間が居るから、二流にやられたことにはならないわ」
それを聞いた泰宏はこういう。
「指で雷を纏ったコインを弾き出すことはできないのか?」
「場の力で発生する雷で死ぬことは何度もそれを食らわない限りはないけど、そんなことをしたら弾き出す前に感電するわ」
「死なないとはいっても、感電はするのか」
「じゃないと雷じゃないわ。雷を自在に操れるか、体が全身ゴムだってなら話は別になるけど」
それに対し、莉乃はこういう。
「その剣は使えないの?」
「そうね!」
そういって僕は剣を横向きにしてから、右手で正面に構える。
「泰宏、コインを!」
「ゲームのコインがある。使ってくれ、秋菜!」
そうして泰宏が投げたコインを左手で受け取り、剣の根元に置く。
それを見た冷菓はこういう。
「何をするつもりなの!?」
「これが私と、ここに居るみんなの力よ。サンダーストーム!」
そうして放たれた雷が剣に落ちる。
「レールガン!」
剣の根元にあったコインが剣から発射され、剣先の差す麗那の方向へと宙を舞いながら向かう。
「無駄よ。ウオーターウォール!」
しかしそれは冷菓が発生させた水の壁に阻まれた。
そして彼女はこういう。
「黄髪ポニーテールで童顔な容姿、というのは伊達じゃないわね。正直……」
冷菓が感想をいうのに対し、僕はこういった。
「まだ終わってないわ!サンダーストーム!」
「っ……しまった!」
動揺する冷菓を見つつ、僕は剣を両手で横に構えながらこういう。
「ライジングブレイカー!」
そして雷を纏った剣が麗那の服を切り裂くのだった。
すると彼女はいう。
「うっ……覚えておきなさい!」
そういって麗那が撤退していくのを見た泰宏はいう。
「いつでも来るんだな。俺達は、お前なんかに負けはしない!」
第一部完




