唐揚げとレモン
何故か話題がそれてしまったので、僕はこういう。
「ともかく、私のキャラは分かってなかったってことよ」
「なら、なおさら君のことを知らなきゃならない」
「それは莉乃さんに悪いからね」
「なるほど。思いやりがあるんだな」
それもあるにはあるが、僕が男だというのを隠すためには余計な詮索がされたらまずいというのもある。
「ともかく、文化祭を頑張るわよ。秋菜も手伝って」
「分かってるわ」
そういうと教室に人が集まって来たので、僕達も教室に入る。
そして僕達は授業を受けてから食堂へと昼食を食べに向かう。
するとそこには比奈が居た。
「ねえ、三人は廊下で何をしてたの?」
彼女の疑問には、僕が答えることにした。
「私達は舞台の相談をしていたの」
「他学の子も一緒に相談してたのね。まあ、それもありえるけど」
「疑っても何も出ないわよ」
「分かったわ」
比奈がそういって去って行くのを見た泰宏はこういう。
「秋菜は手記を書くだけあって口上手だな」
「ありがとう、泰宏」
そういう僕達に対し、莉乃はこういう。
「それより、今から何を頼むの?」
それに対し泰宏はこういう。
「今日は唐揚げ定食にする」
「なら、私もそれでいいわ。秋菜は?」
「私も二人と同じ物を頼むわ」
そうして頼んだ唐揚げ定食には、唐揚げ四つとご飯以外にサラダとみそ汁も付いている。
そして唐揚げのセットアイテムであるレモンもある。
泰宏と莉乃がレモンをかけるかは見てみるまで分からないが、僕は唐揚げ三つにレモンをかけることにする。
また、残りの一つにはタルタルソースをかけて楽しみを増やしている。
「君は唐揚げにレモンをかける派なのか。レモンは悪くないがタルタルの邪魔をするからな」
「泰宏はがっつり系ね。男子らしいちゃらしいけど」
莉乃がそういったのを見ると、僕が小食なことを実感する。
「比奈は大食いだけど、泰宏とはどっちが食べるのかしら」
とりあえず、僕は素朴な疑問を投げ掛けた。
すると莉乃がこう答える。
「そりゃ、比奈に決まっているじゃんか。男でもあんなに食べないわ」
「そうなのね」
「でなきゃ大食いアイドルなんていわれないわ。女子並みの食事量な男子は珍らしくてもその逆はかなり居るから」
僕は珍しくて悪かったな、というのを抑えつつもこういう。
「珍しくないのね。このへんにはあまりいないけど」




