それぞれの立場
僕が思慮にふけっていると、僕達は四岸学園に着いた。
そしてそこから教室に向かう。
すると、そこの扉の前に悠莉の妹で峰桜学園の生徒副会長である青木祐実が居た。
彼女は熱い忍のブレーキ役となっているので、忍のパートナーとしての役割は充分に果たしているといえるのだ。
「峰桜の副会長か。どうしてここに居るんだ?」
「私達はあなたにお願いがあって来たの」
祐実が何をするつもりかは知っていたが、まさか廊下で待っているとは思わなかったので驚いた。
だが、僕はそれを隠しつつ彼女の話を聞くことにした。
「お願い?」
「冷菓がこの学園に居る麗那を狙う以上、私達は彼女の監視をさせていた秋菜に護衛をさせるしかないの」
「君達は何も出来ないってのか?」
「何も出来ないわけじゃないけど、冷菓はいつ現れるか分からない」
そういう祐実に対し、泰宏はこういう。
「つまり対策は練れても実行が出来ないってことか」
「だから秋菜は私達の最後の希望なの。泰宏さん、どうか秋菜を守って!」
「いわれなくてもそうするさ」
もし僕が女の子なら、今の言葉で胸がキュンとしていただろう。
男である僕が彼を頼もしいと思ったぐらいだからそれは間違いない。
彼は平凡なのでイケメンというには微妙だが、ブサイクではないので尚更だ。
「待って。私の、私の立場はどうなるの!?」
「外地莉乃っていったわね」
「あ、はい」
「あなたは泰宏を支えてあげて。秋菜という希望を守るには二人だけじゃ辛いから」
「分かったわ」
それを聞いていた僕はこういう。
「世界の運命は私達に託されたってわけね」
「大げさだな」
「泰宏は分からないの?このドキドキが」
「中学生だからってそこまで興奮する必要はないさ。しかし、秋菜ってそういうキャラだったのか」
「転校したてでキャラを把握したつもりは想像力が足りないよ」
そういった僕に対し莉乃はこういう。
「それはいったことが自分に帰って来るフラグよ」
「何だそれ。胸を触ってロボットを召喚するやつでやったことか?」
泰宏の疑問に僕はこういう。
「12年越しでリメイクされたゲームのネタよ」
「なるほど。俺は育成ゲームに興味はなかったからやってないが、漫画は面白かったな」
それに対し莉乃はこういう。
「どの漫画のことをいってるの?まさか黒歴史なあれじゃないよね」
「それも個人的には好きだが、章ごとに主人公の変わるやつのことだ」
「テーマが重いあれね。確かにあれは面白いわね」




