― 長慶、ある日の悔恨 ―
死の床の、長慶の回想シーンです。
短いです。
「あの松永弾正が、…黒幕…だそうな」
そんな噂が、こともあろうに我が居城.飯盛山城で飛び交っている。
「はぁ~、なんともばかばかしい」
儂は死を待つばかりの床で、力なく、溜息混じりに憤慨した。
情けない、こんな稚拙な謀略も見抜けぬとは……。
久秀には、犬馬の労を執ってくれたせめてもの礼の気持で、大和の所領を任せてやったのだが。
かえってそれが、人の妬みを買うことになるとは……。
久秀には、可哀想なことをしてしまった。
主君に恵まれなかった儂は、せめて良い主になろうとしたのだが……
かえって久秀には、つらいことになってしまったのう。
なのにあ奴は、儂に文句はもちろん一言も言い訳をせん。
「ばかものが……いい訳ぐらいせい」
昔の恩をこれほどいつまでも有り難がって、儂を忠実に守ってくれるとは……なんとも気持のい良い兄弟だろうか。
それに引き替え、将軍家や細川家のなんともきたなき事よ……、
三好一族の質も落ちてしまった……。
「久秀が謀反を企む」という、根も葉もない噂に踊らされる者達のなんと浅はかで、愚かで、醜いことよ。
あのうちの何人かは、義輝殿の意を受けているのであろうな……。
口惜しいのう。
護ってやれず、すまなかった…久秀……。
松永久秀は、将軍義輝や他の者達に嵌められたという設定です。
設定です!




