悪いまほうつかいは
シェリルがね、悪いまほうつかいにみつかっちゃった。
悪いまほうつかいのまほうはへんてこまほう。シェリルはあおくなったりきいろくなったり。
ボクはのびたりちぢんだり。
だけど、ボクたちはなかないで、いっしょに悪いまほうつかいにたちむかったよ。
そしたらね、悪いまほうつかいのほうがなきだした。
「どうしてみんなぼくのこときらうの? ぼくはただみんなとなかよししたいだけなんだ」
そっか、きみもさびしかったんだね。
シェリルはほんとうは悪くなかったまほうつかいに、
「ゴメンね」
って言った。ボクは、
「ボクがともだちになってあげる」
って言った。
そしたら、シェリルのからだがきゅうにひかりだした。まぶしくて目があけられないくらい。
だから、目をゴシゴシしたら、そのあいだにシェリルはいつものクマじゃなくて、白いきれいなふくをきたおにいちゃんになっちゃった。
シェリルはビックリしているボクに、
「まほうをといてくれてありがとう」
と言った。シェリルにかかったまほうは、まほうつかいにほんとうのともだちができれば、とけるまほうだったんだって。
「これでぼくはぼくのおしろにかえれるよ」
シェリルは、にこにこ笑顔でそう言った。
良かったね、シェリル。でも、それってシェリルがここからいなくなっちゃうってことなんだよね。さびしいな。
そしたらシェリルが、
「ミシェルもいっしょにいこうよ、ぼくのおしろへ」
って言った。ぼくたちともだちだろ? ずっといっしいようよと。
「行けないよ。ボク、おそとにでたこともないのに」
でも、ボクがそう言うと、
「だいじょうぶさ、ぼくがまほうをかけてあげるから」
だから、いっしょにいこう、ミシェルと、まほうつかいも言った。
おそとにでるのはちょっとこわいけど、ふたりがいっしょならいいかな。
きがつくと、いつのまにかまほうつかいにもシェリルにもそしてボクにもせなかにはねがはえていた。
そしてボクは、シェリルとまほうつかいと手をつないで、おそらのうえのシェリルのくににのぼっていったんだ。




