06愛されたら愛したい
「わたくしのハーレムなど作る必要はありません」
「ですが、ソプラ陛下。これはもう議会でも認められております」
「ユーデクス、随分と手回しがいいようね」
「ソプラ陛下にふさわしい王配を見つけたい一心です」
「それでそのハーレムに貴方も入るのでしょう」
「もちろんでございます」
わたくしのハーレムは着々と作られていった。宮殿の使われていない一角がハーレムの場所になった。そしてこのハーレムに入るには条件がつけられた。ある程度の才能ある者にしかハーレムには入れなかった。ユーデクスに続いて、リヒターもレオナルドもアクシスも入ってきた。彼らは仕事を終わらせてからハーレムでわたくしを待っていた。わたくしはハーレムなんか行くもんかと思っていたし、実際に行かなかった。
「よぅ、従姉どの。ハーレムで待ってるぜ」
「姉上、いえソプラ。俺も待っています」
「僕こそ、ソプラ様をお待ちしております」
わたくしはそんな彼らの誘いを無視した。それより政務室で政務をすることの方が大事だった。ユーデクスは器用にハーレムから出て政務を手伝った。他の者もわたくしがハーレムに来る気がないと分かると政務室に集まるようになった。
「お慕いしております、ソプラ様。はい、書類です」
「こっちの書類は俺に任せな、好きだぜ。ソプラ」
「叔父上に任せられません、母上、いえソプラ様。愛する貴女の為に働きます」
「貴様ら出て行け、弟である俺が一番ソプラの力になれる。好きだからな」
おかげで政務室では好きだの、愛してるだのという言葉が飛び交った。わたくしはそんな言葉に惑わされないようにしながら政務をした。そして時には政務が終わったらお茶会を開いた。そこでわたくしはリヒターに聞かれた。
「大体、従姉どのはなんで結婚しないんだ? 相手は選び放題だろ」
「た、確かにそうだけど結婚ってなんか怖いし、初めては痛いって聞くし」
「初夜が怖くて結婚しないのか!? 今なら痛みを和らげる魔法薬もあるのに」
「いいじゃない、結婚なんてしなくたって!! 初夜が怖いのも恥ずかしくないもん!!」
わたくしがそう言うと何故かユーデクス、リヒター、アクシス、レオナルドが頬を赤くして悶えていた。
「僕なら初夜は優しくします、ソプラ様」
「俺だってそうだぜ、従姉どの」
「か、可愛い過ぎです。母上、いえソプラ様」
「姉上は昔から可愛いかった」
そうしてベッドへのお誘いがあったがもちろん断った。それよりキラーがどこからか殺気を放っていて、わたくしはそっちが心配でハラハラしていた。その夜のことだった。キラーが現れて跪いてこう言った。
「初夜が怖いというお前の気持ちは分かる。でも俺に任せてみないか? 絶対に痛くはしないからソプラお前を気持ち良くさせてみせる。愛してる、その言葉に誓ってな」
そうしてわたくしはベッドに押し倒された。キラーがわたくしを愛していることは知っていたけど、わたくしは断ろうとして口を開いた。そうしたら口に魔法薬を放り込まれた。するとなんだかほわほわと良い気持ちになってキラーに抵抗できなかった。キラーに触られても嫌だとは思わなかった。そのままわたくしはキラーに抱かれた。彼の愛撫は丁寧で優しくわたくしを全く傷つけなかった。あんなに怖がっていた初夜なのにわたくしはあっさりとキラーに食べられてしまった。その翌日のことだった。
「ソプラ様、その溢れ出る色気!! 一体どこの男に抱かれたのです!?」
そうユーデクスが言いだしたから大変だった。わたくしに自覚はなかったが前には無かった色気が出てきてしまったらしい。すぐにリヒターやアクシスそれにレオナルドがやってきた。
「お前が初夜は怖いって言ってたのに、相手は誰だ!?」
「母上が僕以外の男に抱かれるなんて」
「名前を教えて下さい、いますぐソプラの為にそいつを殺してきてやる」
そんなふうに四人にぎゃあぎゃあ言われたが、わたくしはキラーのことは内緒にした。わたくし自身驚いていた。あんなに初夜が怖かったのに、キラーは優しく愛してくれて怖くなかった。それからわたくしはキラーに会ったらどんな顔をしようと悩んだ。でもその夜わたくしの前に現れたキラーはわたくしを抱かなかった。ただ優しく抱きしめてくれていた。その腕の中でわたくしは眠りに落ちた。そしてわたくしは性交を怖がらなくなった。わたくしを愛してくれている四人のことも好きになってきた。だから夜、キラーに聞いてみた。
「キラー、貴方以外と寝たら。わたくしを殺す?」
「そうだな、殺したいほど愛おしいが、多分殺さないだろうな」
「そう、ならどうしようかしら」
「他の連中も愛してやりたいんだろう」
「愛されたら愛してあげたいの、でも複数の男性と関係を持つなんてはしたないわ」
「お前はマクラーン王国の女王だ。好きにやればいいのさ。ただ俺のことを忘れないでくれよ」
そうしてわたくしは自分を愛してくれる四人に対して態度を軟化させた。そうしたらわたくしはすぐにリヒターに食べられた。その次はアクシス、そして弟のレオナルドだった。わたくしのハーレムが稼働しはじめた。
お読みいただき、ありがとうございました。
ブクマ、評価、リアクションをお願いします。
★★★★★にしてくださると作者は喜びます。




