蝶蝶と紙片
そっと吹き抜ける
瞬間
彼女の姿が現れる
流れる衣と髪が風に踊り
無数の蝶が周りを舞う
顔は隠され
謎めいた微笑み
その瞳には何が映るのか
紙片が空にばらけ、上がり
静かなものたちが後を付ける
彼女は立つ
時間が止まったかのように
飛び交う
美しさに魅了される
心は自由で風と共にどこまでも行く
蝶の中で
羽ばたきに託された
紙片に書かれた言葉は
奥底を映し出す
訪れ
月が輝く
影は長く伸び
眠りにつく
続いていく
終わらない
また目を覚まそうと
微笑みが優しく導く