真夜中のエッセイ ━ サイコパス診断 ━
私はサイコパスに憧れがあります。
『羊たちの沈黙』を観て、レクター博士に憧れました。
ふつうのひとが知らないことを知り、それを当たり前として生きている彼を羨ましいと思いました。
『ハンニバル』はちょっと大衆受けを狙いすぎたかな? という印象でしたが、博士が生きたまま男性の頭から脳みそをスプーンで掬って食べ、「未知なる食の探求が人間を進化させるのだよ」みたいなことを言う場面では「そうそう! その通りだ!」と10回ぐらいうなずきました。
ふつうのひとには見えないものが見え、考えつかないようなことが当たり前な世界って、どんなんだろう?
ちなみに『サイコパス』といえばなんだか『犯罪者』『悪人』みたいなイメージをもたれていると思いますが、私にとっては『そんな善悪とか超越した、頭のいいひと』という印象があります。
それが正しければ、頭の悪い私は一生サイコパスにはなれないんですけどね……。
ちなみにニーチェさんの創造した求道者ツァラトゥストラ様なんかもサイコパスだと私は認識しています。
サイコパス診断みたいなのがあることを、相互さんのエッセイで初めて知りました。
・ある女性が、身内の葬式に参列している男性に恋をした。その女性の妹も、そのひとを『理想のタイプ』だと言った。女性は妹を殺害した。なぜ?
ふつうのひとは、こう答えるそうです。
『妹が自分の恋の邪魔になると思ったから』
サイコパスは、こう答えるそうです。
『妹の葬式でその男性にまた会えると思ったから』
私は、こう答えました。
『サイコパスだと思われたかったから』
他にもこんな感じのがありました。
・殺人現場を見てしまった。むかいのマンションのベランダで、男性が女性を刺殺していた。男性はこちらに気づくと、指をさしてきた。どういう意味か?
ふつうのひとの答え『次はおまえだ、という意味』
サイコパスの答え『目撃者がいるのが何階か、指で数えて確認している』
私の答え『殺人犯な自分に酔っていて、カッコつけたかった』
面白いので自分でもサイコパス診断文を4つ、考えてみました。
・犬は犬でも食べられる犬は?
ふつうのひとの答え『ホットドッグ、アメリカンドッグなど』
サイコパスの答え『食べてみたい犬種の名前を言う』
私の答え『食べられない犬なんてあるの? と質問に質問を返す』
・上は大火事、下は大水。これなんだ?
昭和のひと『お風呂』
平成のひと『そんな風呂、今時ねーよw』
令和のひと『わからーん』
サイコパス『それは巧妙な殺人現場だね』
私『おねしょ?』
・ある女性が恋人の男性をブッ殺しました。理由は?
ふつうのひと『痴情のもつれ』
サイコパス『永遠に恋人を自分のものにしたかった』
私『かわいいって言ってくれなかった』
・保険金殺人に必要なものは?
ふつうのひと『愛人、被保険者、等』
サイコパス『愛人に生命保険をかける準備』
私『頭のよさ』
・なぜ作者は診断文を4つにしたのか?
ふつうのひと『4という数字にサイコパスっぽさがあるとでも思ったんだろ』
サイコパス『何事にも意味など求めてはいけないよ』
私『おいおい5つになっちゃったじゃん』
サイコパス的発想って、創作の上でも役立つと思うんですよね。
サイコパスになりたいな!