仏壇が・・・
子供の頃には我が家には仏壇がありませんでした
当時は祖父と祖母の家にありました
父は長男なのでいずれはその仏壇を継ぐことになるようなのですが祖父と祖母とはその時は別居していました
足が少し不自由だった祖母は私が小学校高学年になった時ぐらいから両目に緑内障を発症しその後目が見えなくなってしまいました
そういう事情から祖父と祖母は我が家で同居することになりました
当時の我が家は4畳半2間と細長い台所だけの平屋の府営住宅でした
そこで家の裏の庭に6畳のプレハブ住宅を立ててそこが祖父と祖母の部屋となりました
そしてその部屋に仏壇がやってきました
確かにこの時に仏壇を新調したように思います
ところがそういう生活も家の事情から数年で終わり祖父は父の数多い弟のうちの1人の家に、祖母は父の姉である長女の家に引っ越しすることになりました
そこからこの6畳のプレハブは私の部屋になりました
ただ、仏壇はそのままそこに置いてありました
ちょうど勉強机に向かうと左斜め後ろに仏壇が配置されている状態でした
私は試験勉強する時は夜型であり帰宅したら昼寝をして銭湯へ行って帰ってきたら勉強して晩ごはん食べてまた勉強するというやり方でした
まあ、俗に言う一夜漬けというものですかね?(笑)
とにかく試験期間はそんな生活を続けていました
いつも私はこの仏壇から何がしかのパワーが出ていることを感じていました
気のせいかも知れないのですが現在までの人生を振り返り自分にはそういうことを感じる力がどうもあるらしいと思っています
話は逸れますが例えば高校生の頃に友達5人と福井県若狭の海近くの民宿に泊まったことがありました
その時の部屋の確か襖らしきものを開けたらそこにその家の仏壇がありました
おお!これは閉めておかないと・・・と慌てて襖を閉めました
友達とワイワイしながら数時間過ぎたらその部屋の仏壇のことなどすっかり忘れてしまっていました
その後、その襖の前でごろんと横になった私はどうも違和感を覚えました
どうも胸に圧迫感を感じて落ち着かない・・・
「なんかここで寝ていたら落ち着かへんねんけど」と言う私に友だちの一人が
「そこ仏壇の前やからとちゃうか?」と言いました
あ!そうやった・・・
という経験があるのです
話は戻しますが、我が家では夜中に勉強しているとなんとこの仏壇からミシとかパンとか音がすることがよくありました
ほんとビクッ!としてしまいます
いくらご先祖様だと解っていてもいい気持ちはしません
それ以上にご先祖様だったら脅かすのはやめてもらえないですかね?とまで思っていました
まあ、仏壇は木製なのでいくら漆を塗ってあるとはいえ湿度の影響を受けることがあるのではないか?ぐらいは頭では解っているつもりでした
でも、静まり返った夜中の突然の音はねぇ・・・堪忍してよ・・・
さらに私が部屋で布団を敷いて眠る時には、仏壇は私の頭の右斜め上に位置していました
寝る時は仏壇の扉を必ず閉めることにしていました
扉を閉めても何やらパワーを感じて眠りにくいこともよくありました
あくまでもご先祖様であるはずなのに・・・
そのうち仏壇の存在自体に恐怖を覚えるようになったこともありました
さて、19歳の時に平屋の府営住宅が建て替えになり5階建ての中層団地になりました
間取りは3DKに家風呂付きと家族3人で生活するには十分な広さでした
ここから仏壇は父の部屋に移りました
そして異音を耳にすることは無くなりました・・・まあ、ずっとそこにいませんしね
そして父が亡くなって数十年後の今は3階建ての一戸建てに住んでいますが、1階の母の部屋に仏壇を置いてあります
そんな母も今は老人ホームに入居しており毎朝のお茶のお供えは私がほぼしていますが、今は全然恐怖感を感じません
それよりご先祖様があちらでも機嫌よくお過ごしいただけるよう願うのが日課です
私には跡継ぎも兄弟もおりませんので、私の代ですべてが終わります
墓も仏壇も生きている間に手続きしないといけません
仏壇に恐怖感を感じなくなったと言うことは、大分近づいたんでしょうかね?
えっ!どこへ?
宇宙人である私が修行を終えて本来の星へ帰る日ですよ
いつ帰るかはまだ知らされておりませんけど・・・
日々機嫌ように!