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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

元カレの刺青を全身に彫る女

作者: ヒロモト

「お前みたいな女が抱けるか!」


と怒鳴り客は帰っていった。

28才。身体中に元カレの刺青を掘ったリスカだらけの女じゃ立たないってよ。

ソープって全裸でタバコを吸ってりゃ勝手に男が腰を振ってお金が儲かるって聞いてたけど意外と難しいわ。



「いやー。今日も気持ちよかったよ」


私を何度も指名してくれるのはこの冴えない男だけだ。

よくも『本田孝命!』とか「幸雄LOVE」とか顔から全身に掘ってる女にここまで欲情出来るものだ。ありがたいが気持ち悪くもある。


「今日も気持ちよかったよー」


この男の良いところは私の刺青が増えようが新しいリスカの痕から血が滲もうが顔中をピアスだらけにしても説教をしない所だ。

説教は嫌い。黙って腰振ってろって感じ。



「今日も気持ちよかったよー。これクリスマスプレゼント」


こいつは誕生日やクリスマスにはプレゼントまでくれる。これがまた高く売れてありがたい。

自分のプレゼントが売られている事に気がついているのか?気がついていてもきっと何も言わないだろう。


「き……気持ちよかったよー」


何を張り切っているのか今日は三回もした。

私も息が切れている。正直気持ちよかった。

この男。成長している。何かふわふわする。

眠い感じ。そこで私はあることに気がつき男に質問した。


「ところであんた名前なんてーの?」



「……」


私には男を試してしまう癖がある。もう刺青を彫る場所もないので『普段はパンツで隠れている部分』に男の名前を掘った。彫る時は何か今までと違って緊張した。


「いつまでもみてねーでいつもみたいに腰振れや」


あれ?怖い。「どうせお前もちょっと試したら私から逃げるんだろ?」と思ってたけど……こいつに逃げられたらちょっと今までとは違う傷付き方をしそうだ。やだ。逃げないで!


「……すごく嬉しいです」



「今日はとびきり気持ちよかったなー」




店をやめて半年経った。今日も私は駅まで男を迎えに行った。会社帰りの男は何度見ても格好よくてドキドキする。隣を歩けるのが誇らしい。


「せめて薄くしたい。ってか消したい。お前の名前以外」


「君はそのままでもいいんだよ」


「そーいう訳にはいかねーだろ!顔だけでも消さねーと!火傷したって事にして皮膚移植するか……」


「父さんも母さんも刺青とか気にしないと思うけどなぁ」


「お前!結婚の挨拶舐めてるだろ!「息子に相応しくない!」とか反対されたらどーすんだ!?嫌だぞ!私は」


「その時は駆け落ちでもしようよ」


「……あぅ」


勝てねーなー。こいつには。日ごとに好きが強くなるぜ。



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― 新着の感想 ―
[一言] 愛だわ 愛なのだわ 一周回ってこの娘スキ!だわ
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