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未知

作者: 杉将

 ハイドレンジ牧男のアドバイスはしっかり聞いておいたほうがいい。筋肉をつけるうえで、彼のアドバイスは参考になるだろう。先生にそう言われ僕はアドバイスを聞いたが、筋肉の部位の名前を覚えていないので、ほとんど内容が頭に入らない。質問をしようとしたが、周りの人間が、ウンウン、と頷いていたので、筋肉の部位に関して質問することが恥ずかしくなった。おい、話を聞いているのか? と先生に脇腹を突かれた。脇腹の筋肉をもっと付けて、突かれても痛くならないようにしたい。

 よし、と先生が言って、大腿四頭筋とはどこの部位の筋肉だ、高野答えてみろ、と僕の名前が呼ばれた。僕は胸と脇の間の筋肉を指差して、ここです! と言った。先生が何か言おうとするのを、ハイドレンジ牧男が制する。イイデスカ? ダイタイシトウキンハヒツジデス。ヒツジノケハキチョウデス。ワタシノオバアサンハヒツジヲソダテテイマス。アナタハヒツジヲブジョクシテイマスカ?

 僕はノー、と言った。ハイドレンジ牧男は、ソレナライインダケド、と言って、もう黙ってしまった。

 陸上部というのは、走ることだけを考えるものだと思っていたが、どうやら違うらしい。次の日は、牛の体力について聞かされた。これがどう走ることに影響するのか、いずれ分かるのだろうか。先生は僕の脇腹をよく突くが、いい加減にしないと、食らわすぞ。

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