●蒼穹のファフナー:ゼロファフナー
どうせみんないなくなる。
というわけで新作作られるたび登場人物がどんどんいなくなっていくあの名作”蒼穹のファフナー”の超大型機”ゼロファフナー”です。
まずファフナーについて簡単に解説を。蒼穹のファフナーの世界で使われる巨大ロボが、作品タイトルにもなっている”ファフナー”です。
無印TVアニメ開始時点で運用されていたのは”第3世代”のファフナー、初期主人公機も第3世代でした。
その第3世代のご先祖さま、作中世界で最初に作られたファフナーが”ゼロファフナー”です。最初に作られたので”ゼロ”なんですね。エーギル・モデルとも呼ばれます。
ゼロファフナーは技術が未成熟な時期に手探りで開発された機体です。とりあえず動く、単独で敵を殲滅できる、ってくらいの性能をもたせた結果、完成した機体のサイズはなんと100メートル級。
デカすぎて固定資産税かかりそうですが、その大きさに見合った高い戦闘力を有しています。致命的なデメリットがある上に開発中に事故まで起こしているクソ危険な機体なので長らく封印されていましたけどね。
このゼロファフナーをまともに使えるレベルの機体にするべく開発されたのが第2世代のファフナー、ティターン・モデル。こちらは50メートル級です。一気にサイズが半分に!
さらに改良された第3世代”ノートゥング・モデル”は30メートル級! ファフナーは世代が進むごとにどんどん小さくなっていきます。動力炉とか小型化できたのが大きいらしいよ。技術の進歩ってすげー!
ただ第2世代以降のファフナーは量産して複数機で戦えるようになったためか、はたまた小型化の弊害か、1機あたりの戦闘力がゼロファフナーより控えめになってしまいました。単純な強さでいえば一番旧式で巨大なゼロファフナーが最強。最強の超大型機にして最強の試作機なのですゼロファフナーは。”イイ”ね……。
……”ザルヴァートル・モデル”とかいうなんかわけわからん強さの突然変異機種もいますが、人間の技術のみで開発したファフナーとしてはゼロファフナーが最強です! たぶん!
そんなわけでロマンあふれるゼロファフナー。これだけでもめっちゃ良いのですが、実はさらに筆者好みの属性を持っているのです。
突然ですがファフナーって乗ってるだけで死ぬロボなんですよ。ファフナーで戦っていると、パイロットは身体が変な結晶に侵食される”同化”って現象に襲われ、最終的に死にます。
色々と改良された第3世代機では、この同化現象をそれなりに抑えられるようになっていました。同化で死ぬ前に撃墜されて死ぬパイロットの方が多いくらいです。どっちにしろ高確率で死んでるじゃん! カッコいい棺桶だよこれ。
しかし第2世代機の頃はまだまだ技術が未成熟なため同化現象の進行速度がめっちゃ早い。15分ほど連続で乗り続けると死にます。戦闘時間を短くしようがファフナーに乗れば乗るほど同化がじわじわ進行するので結局は死ぬんですけどね。
実際、第2世代機のパイロットはほぼ同化現象で死んでました。それはそれとして同化現象以外でも死んでました。パイロットの生還率、脅威の0パーセント。赤くてカッコいい棺桶だよこれ。
じゃあ第2世代機よりさらに前に作られたゼロファフナーに乗るとどうなっちゃうのかな?
乗って数分で死にます。”1回乗ったら死ぬ”どころか”機体を起動させて格納庫から出してるうちに死ぬ”くらいのレベルです。デカくて強くてカッコいい棺桶だよこれ。
それじゃあんまりだってことでゼロファフナーは二人乗りになりました。ふたりのパイロットで負荷をわけあえば同化現象の進行速度は半分以下に抑えられる、二人乗りではじめてまともに戦闘できるレベルになったのです。デメリット克服のための複座という理由付けがすき。
そんな複座機ゼロファフナー、作中で搭乗していたのは西尾姉弟。お姉ちゃんと弟でふたり乗りです。なんかこう、いいよね……。その後いろいろあって年上のお姉さんと彼女に憧れる後輩男子のコンビになります。いいよね……。好きだなぁ複座機。
ただふたりで乗ってもやっぱり負荷が半端ないようで、ゼロファフナーは高い戦闘力に反してここぞという決戦の場面でしか出撃しません。こんなもん毎回出撃させてたら機体より先にパイロットが全滅しちゃうからね。とんでもねぇデメリットを抱えているがゆえの決戦機でもあるんですよゼロファフナーは。
まとめると”最強の超大型機”であり”最強の試作機”であり”最強の複座機”であり”最強の欠陥機”であり”最強の決戦機”でもある機体がゼロファフナーなのです。幼馴染でメガネっ子で文学少女でヤンデレで巨乳くらいの属性の盛りっぷりです。イイじゃないの……。
そんな属性もりもり森鴎外な超大型機・ゼロファフナーが登場する南の島が舞台の日常系アニメ”蒼穹のファフナー”、見ようね。キミの推しキャラは何話目で死ぬかな? 筆者が初見で「この子ええなぁ」って思ったキャラは無印第1話のBパートで死んだよ。後に放送された前日譚でキャラが掘り下げられさらにしんどくなるという追い打ちも食らいました。このアニメしんどい……。
死亡率の高さに胸踊らせたところで今回はここまで。読んでくださりありがとうございました。
あなたはそこにいますか? 宣伝ならここにいます。
たぶん誰もいなくならない明るめのロボ小説を書いてます。人が死ぬのが苦手な人でも楽しめると思います。よろしくね(宣伝MkⅣ(フィアー)
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