●機動戦士ガンダム0083:デンドロビウム
今回お話するのは名作”機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY”に登場する後期主人公機”GP03デンドロビウム”です。
この作品、主人公サイドが敵にも味方にも運にもヒロインにも翻弄され、とにかく負け続けるお話なんですね。
大雑把に説明しますと下記の通り(よくわからない人は アルビオン隊=主人公サイド 連邦軍=味方 ジオン=敵 MS=巨大ロボ と思って読んでください)
1.連邦軍が核攻撃用のMSを製造しました! あぶない!
2.連邦軍や協力企業に敵のスパイが紛れていたせいでジオンに核弾頭搭載機を奪われてしまった! アルビオン隊は奪われた機体を奪還しようとするも失敗!
3.核攻撃阻止のため連邦軍がジオンの裏切り勢力と裏取引! 何も知らされてなかったアルビオン隊が乱入したせいで取引失敗! 敵の作戦もわからずじまい!
4.核攻撃を防ぐため軍事イベントの防衛についたアルビオン隊! けれど配置された場所が悪かった! 現れた核攻撃部隊の位置が遠すぎて迎撃に間に合わず核攻撃阻止失敗!
5.そもそも核攻撃自体がジオンの陽動作戦だった! 敵の本命は地球攻撃! 核攻撃で連邦軍の戦力はガタガタ! 地球を守るためにはアルビオン隊ががんばらないと!
6.上層部からの命令でろくな説明もされず地球防衛の任務から外されてしまったアルビオン隊! こんなところで待機していたら敵の作戦を阻止できないと地球を守るべく命令違反の出撃強行!
7.ギリギリ地球攻撃を防げそうなタイミングで戦場へ到着! でも極秘に動いていた連邦軍の策略やらジオン内部の裏切りやらで戦場は大混乱! 結局、地球攻撃阻止に失敗!
8.主人公とライバルの最終決戦! 苦し紛れに連邦軍が使ったすごい兵器の攻撃に巻き込まれ決着つかず! 主人公はライバルに勝利できないまま戦闘終了!
9.キース、そのゲルググで足元の女を蹴り飛ばせ。 ~完~
と、もうとにかく主人公が負けます。戦闘で勝った時も大局的に見たら負けって状況ばっかりです。かわいそう。挙げ句に命令違反の件で軍法会議送り。ほんとかわいそう。
さて、そんなわけでさんざんな目にあった主人公こと”コウ・ウラキ”少尉。負けっぱなしとはいえ、ロボットアニメの主人公なんで強いんでしょう?
弱いんだなぁ、これがァ~ッ!
正確には、弱いというか”未熟”です。
ウラキ少尉は連邦軍の新米パイロット。素質はあるけど経験が足りず、一人前には程遠い。乗機が新型の高性能機でなければ途中で戦死していたかもってくらいの、未熟な主人公なのです。
そんな未熟者ウラキ少尉が超大型機”デンドロビウム”に乗ることになった経緯について。
先述のあらすじの5番以降の部分、ウラキ少尉の所属するアルビオン隊はジオンの地球攻撃を阻止するため単独で戦うことになりました。けれどアルビオン隊には数機のMSしか戦力がありません。そんな少数戦力で敵の大群と戦い地球攻撃を阻止するの、ムリです。
あの伝説的な初代ガンダムの主人公、【殺人天パ】【連邦のやべーやつ】【ジオニックフロントの事実上のラスボス】ことアムロ・レイでもたぶんムリってくらいの戦力差です。ましてや未熟なウラキ少尉にどうにかできるわけが……
出来ちゃうんだなぁ、これがァ~ッ! ※地球攻撃阻止には失敗しましたけどいいところまではいけました。
少数戦力で敵の大軍を相手にしなきゃならないとなった時、白羽の矢を建てられたガンダムこそ連邦の新型”GP03デンドロビウム”! 標準サイズのガンダムに戦艦並の巨大武装を装着することで完成する超大型機です。
大型なのでつよい、かたい、はやい! 多数の戦艦と大量のMSが待ち構える戦場に単独で突撃してもどうにかなっちゃう、それくらい強い。
ここまでに何度か実戦を経験したとはいえ、まだまだ未熟なウラキ少尉をそれほどの戦力にしてしまう機体なのです、デンドロは。
そしてその強さに説得力を与えているのが規格外の巨体。デッカイボディに詰っているのは大量の弾をばらまくコンテナミサイル! ごっついメガビーム砲! 戦艦を叩き切る巨大ビームサーベルに戦艦吹っ飛ばす爆導索! ……でもMS1機を相手に砲身で串刺しにしてからのゼロ距離メガビーム砲はオーバーキルすぎない???
ともかく、デカいから火力をガン積みできる! デカいから多少の攻撃にも動じない! デカイがゆえに未熟なパイロットでも無双できる! 強い! ……良いですね。カッコいいですね。ロマンですね。
ところでそんなすっごい機体に乗ってたのに、どうしてライバルには勝てなかったの? それはね、ライバルもめっちゃ強い超大型機に乗っていたからだよ。
未熟なパイロットが乗った超大型機とベテランパイロットが乗った超大型機、2機の怪物が一進一退の攻防を繰り広げる戦闘シーンは大迫力でほんと美しい。まだ見てない人は見てくださいね。
やっぱいいなぁ超大型機はァ~ッ!
と、改めて認識したところで今回はここまで。読んでくださりありがとうございました。
筆者、女の子がVRのロボゲーで超大型機に乗る小説を書いてるので見てやってくれるとうれしいです。百合要素もあります(追い宣伝
https://ncode.syosetu.com/n6311hb/