第1章
「あー、あたし助かったんだ...」
目が覚めた時に私は病院のベットの上にいた。
部屋には時計がなく今の時間は分からなかったが部屋は暗かったので夜なのは理解出来た。
でも、どうやってここまで来たのか全く分からず断片的にしか記憶が無い。
しばらく状況が飲み込めずに居たが頭はまだボーッとしていたが徐々に思い出してきた。
思い出した記憶は病院に行くまでの坂道を登っている所とナースセンターで身に付けていた全てのアクセサリーを数人がかりで外され乱雑に化粧を落とされている光景とベットの上で、これまた多数のナースに囲まれ血液採取されている光景だった。
血液採取されている時の記憶が他の記憶より鮮明でナースが何人も入れ替わりで採取するが下手なのか全員が失敗...。
その時に自分で外来の看護師長を指名したのは覚えてる。
流石に外来師長と言う名前だけあって1回で摂取出来た。
(初めから外来ナース呼んできてよ...。)
頭の中で思ったが口には出していないと思う。
話を現状に戻すと...
とりあえず今、何時か時計を見ようと外に出ようとドアノブに手を掛けた。
「えっ??鍵が掛かってる」
ドアには鍵が掛かっていて時計も見ることが出来なかった。
この時は、どうして鍵が掛かっているのか全く分からず暫く部屋をウロウロ歩き回り状況が飲み込めないまま私の入院生活が始まった。