望む力
俺はいつも通り学校を通う通路を少し遅めのスピードで歩いていた。何故かという先日おきた事を考えていたからだ。
あの青い火の玉は一体何だったのか。あれが夢の中で俺の体の中に入り込んでから同じ夢を何度も何度も見る。授業中寝ている時もだ。そのおかげでどんな恥ずかしめをうけたか・・・っと、それはおいといて。
夢の中では戦が起きていて俺は何もできずに立ちすくんでるだけ、そして誰かが俺の耳元でこうつぶやくんだ。
(お前が望む力はなんだ) そう言って夢は終わる。
「俺が望む力ってなんなんだよ、力なんて何も必要ねぇってんだ」
そう、俺は何も望んでなんかいない、必要がないんだ。特にいじめられているわけでもないし喧嘩とかそういうのもしない。まぁもしも手に入れられる力があるなら・・・
「困っている人を助けられるような、そんな力が欲しいな」
って、何くさいセリフ言ってんだか。自分で言っといて恥ずかしくなってきた。
そうこうしているうちに学校についてしまった。校門を通り抜け、上靴に履き替えた後自分のクラスへと歩いた。
教室について席に座ると、となりの席の西沢英也が話しかけてきた。
「ユッキーおはよ~昨日のアニメ見た?」
「会って早々何言いやがる貴様。俺がいつアニメを見てると口にした?」
「だってユッキーそういう顔して・・・痛い痛い!ギブ!ギブアップ!」
こいつは昔っからの付き合いで幼馴染ってやつなのかな、そんくらい一緒にいる。まさか高校まで一緒になるとは思ってなかったけど。さすがに一緒にいすぎて西沢ホモなんじゃんね?って思ったことはあったけどこいつは健全なロリコンのためそういう性癖はないと確信した。
「朝からお熱いですねぇお二人さん」
「うわ、紀伊じゃん。てかお熱いとか言うなよ気持ち悪い」
「おっは~!きーちゃん!今日もツインテールがはねててかわ・・・ぐふぉ!」
「アンタはそこでふんぞり返ってなさい」
彼女は島村紀伊、この貧乳ツインテールも俺の幼馴染的存在なんだ。紀伊は俗に言うツンデレ女子というやつなんだろう。今西沢が褒めたのに華麗にアッパーかましてたからな。彼女なりの照れ隠しなんだろう。
「まったく、朝から騒がしいなお前らは」
そういいながら俺は少し笑った。三人でわいわいしていると先生がやってきてホームルームが始まろうとしていた。急いで二人は自分の席に戻りまた休み時間にと、そうつげて自分の席に座った。
「それじゃあ、ホームルーム始めるぞ」
そう先生が言い放った瞬間、何故か俺の意識はどこかへ飛んでしまった。
今回は人物紹介みたいなものでしょうか・・・、次回作も近いうちに書くのでまってろおおおおおおおおおおお