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夜遅くまで夢を語り合う

寮生活の食事は自炊である。


「ねえ、何を作ろうかしら?」

「カレーライス」

「なんだかキャンプみたい」

「いいじゃない。キャンプ気分で」

隣には料理を管理する女性職員がいる。栄養士である。

「カロリーが高すぎない食品を作りましょうね」

栄養士さんはやさしい言葉で伝えた。

「私たちカレーライスを作ることにしました」

「他でも良いですよ。料理の腕を磨く上で」

「あとは玉子丼か、カツ丼。それに・・・」

「まあ、今日は初めての日だからカレーライスを作りましょう」


 何だか小学校のときの夏のキャンプみたいだった。

寮内の服装は自由である。私は汚れても良いように、ショートパンツとタンクトップの服装をした。他の子はミニスカートなどを履いている。私の髪の毛が入らないようにスカーフを被った。


「みんなで作った料理は美味しいね」

「そうだね」


 午後7時から9時まで勉強をした。他の中学校と同じ科目がある。その上にアイドルになるための礼儀作法からダンスと声楽の授業がある。


 午後9時、私たちはお風呂に入り、10時には消灯となった。

「なんだが合宿をしているみたい。ワクワクして眠れないわ」

「そうね。消灯が10時は早すぎるわ」

「ねえ、12時まで起きて将来の夢を語らない」

「いいわ」

「私の夢は、アキバに支配されないアイドル歌手になること」

「いいね」

「ね、あんたの夢は?」

「個性的なアイドル」

「どんなアイドルなの?」

「型にはめられないアイドルになること。いまのアイドルは、みんな同じ顔しているから」

「そうだね。20世紀のアイドルは個性あったし・・・」


 そのまま眠くなるまで熱く夢を語り続けた。


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