プロローグ 私は誰?
朝起きると見知らぬ天井が目に入った。くっきりと浮かぶ板の木目。
ここ、何処だろう?私は私の部屋で寝てたんじゃ……いやそもそも私はいつ寝たんだ?
「……?」
幾つもの疑問符を浮かべていると、見知らぬ天井をこれまた見知らぬ女性が遮る。
黒髪黒目、色白の美人さんは呆けた私を覗きこんだ。
美人さんに手を振られ、わけもわからないまま振り返すと美人さんはパア、と花を咲かせるように満面の笑みを浮かべた。
手をふっているのだが視界に赤ん坊のような小さな手が入る。
「…………?」
私が手を握ると紅葉のような手も同じように握られる。
あれ?私って赤ん坊だっけ?義務教育終えてなかったっけ?
自問自答していると美人さんに代わり、どこからともなく現れた美形さんが私に手を振る。状況は飲み込めないが取りあえずまた手を振っておく。美形さんも嬉しそうにニコニコしている。
「涼ちゃん分かるかな~?パパだよ~。」
「ママよ~。」
大変衝撃的な発言は私のキャパシティを優に超え、意識はフェードアウトした。
私はだれ?
私は涼ちゃんのようで、更に言えば目の前の人はパパとママみたいです。
初めての連載です!
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