6-14 ゾンビ掃討作戦、開始!
先発隊のゾンビ発見の報を受け、一気に緊迫するゾンビ討伐隊。中央の広間に近づくにつれ、緊張感が増していく。さすがにオレたちの口数も少なくならざるを得ない。
「いよいよだな……」
「そうだね……」
「がんばりましょう」
とその時、前方で手が挙がるのが見えた。どうやらこの先にいやがるようだ。行軍も慎重になる。よぉし、やるぞぉ……。
そこから少し進むと、周りが一気にひらけてくる。ここがウワサの広場か……。奥のほうには深い霧が立ち込めてて、その中から……出てきやがったよ、ゾンビどもが! リザードマン、一角イノシシ、オーガにビッグフロッグ……。次から次へと湧いてきやがる! コイツはもう、やるっきゃねえな!
「作戦開始!」
前方で声が上がる。それを合図に、前方の冒険者たちが次々とゾンビの群れへと突っ込んでいく。オレたちも後に続くぜ!
開戦から間もなく、オレたちの周りにもゾンビが押し寄せてくる。オレは歌いなれた応援歌でリアたちをサポート。迫り来るゾンビどもを前衛のステラが倒していくんだが……正直、一方的な虐殺にしか見えん。ステラの斧の一撃がゾンビを容赦なく肉の塊へと変えていく。ステラが斧で脳天から一気にぶった切っていくと、ホントにミンチみたいになってくんですけど。ゾンビってどこを狙えば倒せるのかイマイチわからんけど、これはもう弱点うんぬん以前に、どんな魔法かけたって蘇生(?)しようがないんじゃないか? いや、ステラさんホント頼もしいわ。
リアの方を見ると……おい! それ石コロじゃねーか! その辺の石拾ってポイポイ投げてるよ! しかもそれが頭や足を的確に捉えてどんどん粉砕してるし! コイツはコイツでどんだけチートなんだよ!
先頭の方はだいぶ前進したらしく、霧で見えにくくなってきている。と、その先頭の方から悲鳴や怒号が聞こえてきた。
「な、なんだコイツら!」
「こんなの見た事ねえぞ!」
「つ、強い!」
霧から後退しはじめる先頭集団。そして霧の中からは……出たよ! オレたちが見た甲冑野郎! それも五体十体とゾロゾロ出てきやがる!
突然の強敵出現に恐慌状態に陥る前線部隊。一人の槍兵が今にも斬られそうになる。ヤバい!
ザシュッ。
首が高々と刎ねあがった。槍兵のじゃない。甲冑野郎のだ。首を失った甲冑の前には、一人の剣士が立ちはだかっていた。
「ギュスターヴ!」
「うおおおおおお!」
「すげええええええ!」
後方に控えていたギュスターヴとBランクプレイヤーたちが異変に気づき、救援に駆けつけたみたいだ。そのまま甲冑野郎どもへと突っ込んでいく。
先頭に立つギュスターヴに、五体のバケモノが襲い掛かる。おいおい、ヤバいんじゃないか!? だがしかし、包囲が完成する前にギュスターヴは右側の奴に飛び込んでいく。と、次の瞬間にはそいつの首が跳んでいた! は、速ええ!? あれ、もうそこにいないぞ……って、今度は正面の二体の首が跳んでる!? まさかと思い左を向くと、すでに最後の一体の首を刎ねている所だった。
…………。
「す、すっげえええええ!」
「うおおおおおおおおおおおっ!」
「マジで速ええええええええええ!」
歓声が爆発する。見ればBランクの面々も甲冑野郎を一体ずつ片付けていた。討伐隊のテンションが一気に上がる。
「オレたちも続くぞぉぉぉ!」
「うおおおおっ、やるぜえぇぇ!」
その様子を見て、石つぶてを投げていたリアもつぶやく。
「さっすがギュスターヴ、士気もドーンと上がったね」
ホントだよ。オレは歌ってるから、リアに対してうなづく事しかできないけどな。
霧の向こうからはなおも甲冑野郎どもが湧いてきてやがるが、ギュスターヴたちが圧倒的な強さで始末していく。討伐隊も、後に続けとばかりにゾンビどもをどんどん蹴散らしてるし、こりゃ勝負あったな。オレたちもこの調子でガンガンいくぜ!
リメイク完了にともない、5月31日夜に6-15から6-18の内容をリメイク版に差し替えます。まだ読んでいる途中の方はご確認ください。




