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6-13 遂に、敵発見!?




 昼食後、34階の探索を始めるゾンビ退治のご一行。しばらく探すもやはりゾンビは見つからず、いよいよ35階へと向かう。


「うぅ~、35階かぁ~」


 沈んだ声でつぶやくリア。


「どうした、怖いのか?」


「だから怖くないってば! ちょっとヤだなって思っただけだよ!」


 言い返してこれるって事は、多少はマシになってきたのかもな。


「でもさ、やっぱりこれだけ大勢いるからどっかに隠れてんじゃない?」


「いや、むしろ35階に集結してるかもしれないぜ?」


「ちょっと! ヘンな事言わないでよ!」


 リアがオレの背中を平手で叩く。痛ってえ!


「でも、集合するとなると統率する者が必要になりますから。ゾンビさんたちでは難しいんじゃないでしょうか」


「そーだそーだ! へへーん、ルイ、バッカでー!」


 コイツ腹立つな! 全部ステラの受け売りじゃねーか! でも確かにステラの言うとおり、みんなで集まるなんてゾンビにできるわけないか。脳ミソ腐ってるし。


 洞窟内の階段を下っていると、ステラがオレたちを振り返る。


「ここを抜けると35階ですよ」


「つ、ついに来ちゃったね」


「ああ」


 暗がりを抜け、35階に足を踏み入れる。目の前に広がるのは――いや、墓場だろコレ! どう見ても洋風の墓石にしか見えない石があちこちに突き立ってんぞ! やたら暗いし! てかあちこちで燃えてる松明みたいなのは何なんだよ!


「――!」


 リアが顔面蒼白になって固まってしまう。いや、確かにこれはきっついわ……。


「何コレ! 墓場じゃん! 超暗いし! 霧も濃いし! 絶対出るに決まってるじゃん!」


 パニくったのか、早口でまくし立てるとステラの胸に飛び込む。くっ、ナチュラルに抱きつきやがって、羨ましいぜ……。オレもオバケ怖いキャラで行くべきだったか?


「もうヤだぁ……」


 ステラの胸に顔をうずめながらベソをかくリア。くっそ、やっぱ羨ましいぜ。ステラがリアの頭をなでながら背中を優しく叩く。なんだか赤ちゃんを寝かしつける母親みたいだな……。


「大丈夫ですよ。ほら、ルイさんのお守りもありますし」


 そう言いながら、ステラが自分のお守りを取り出してリアに見せる。リアも少し落ち着いてきたらしい。


「うん、そうだね……ありがと」


 自分の胸に手を当てながら、リアがステラから離れていく。てか、なんかオレのお守り、えらく効果を期待されてない? そんな大したモンじゃないんだぞ?


「よし、私、がんばる!」


 頬をパンっと叩いて気合を入れるリア。おお、その調子だ。お前が働いてくれないと、その分オレが確実に危険な目にあうからな。よっし、じゃあ探索がんばるか。





 こうして35階の探索が始まった。ステラによればこのフロアは中央にひらけた場所があるそうで、どうやらそこらへんが怪しいのではないかとの事。途中の小道なども調べながら、一団は徐々に中央に近づいていく。うう、なんか緊張してきたぜ……。



 しばらく歩いていたその時、前のヤツがこちらに振り返り、ステラに何かをささやく。それを聞いたステラがオレたちに告げる。


「鼻栓、装着指示だそうです」


「――!」


 途端に緊張が走る。伝言という事らしく、リアが後ろのパーティーに伝えていく。鼻栓を詰めながら、ステラに声をかける。


「ゾンビ、見つけたのか」


「多分先発隊が向かっていたんでしょう。かなりの数が集まっているようです」


「うそ、ホントに集合してんじゃん」


 鼻栓をつけているので、当たり前だがみんな鼻声だ。なんか急に緊張感がどっかにいっちまったな……。


「広場はもうすぐです。皆さん、がんばりましょう」


「おう」


「もっちろん」


 できればあまり戦いたくなかったが、こうなった以上そんな事も言ってられないな。よーし、いっちょやってやるぜ!




大変長らくお待たせいたしました。ここから第一部はクライマックスを迎えます。

今の私にできる事を全てつぎ込んだつもりです。残す所あとわずかとなりましたが、どうぞ最後までお付き合い下さい。

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