6-11 いよいよ、クエストへ出発!
司教先生のクッソ長い話が終わり、やっとクエストが始まるようだ。まとめ役の人が説明を始める。
「えー、それではこれからの流れを説明します。ここからは、ペースメーカーとして中央ギルドのパーティー『獄炎騎士団』が皆さんを先導します。皆さんはその後に続いてください。はぐれてしまわないよう、くれぐれもお気をつけ下さい」
はあぁ? なんじゃそりゃ? 完全に遠足じゃねえか! こんなんでいいのかよ!
「なお、最後尾からはギュスターヴさんご一行とテンプルギルドの僧兵の皆さんがついていきますので、安心してクエストに臨んで下さい」
「えー、いいなー。ねえ、私たちも後ろから行く?」
「行くわけねえだろ。どんだけミーハーなんだよ」
「みーはー? みーちゃんとはーちゃん?」
はあ? 誰だよそれ。むしろよくそんなの思いつくな。バカ言ってないで行くぞっと。
「それじゃ、皆さんオレたちについてきてください」
ああ、あれが先導するパーティーか。てかその後をいい年した大人がぞろぞろついていくとか、ホントどういう絵だよ。遠足って言うより、ある種デモ隊みたいな物々しさがあるな……。
「てか『獄炎騎士団』とかどんだけ厨二なんだよ」
「ちょっとやめなってー。数年後には黒歴史確定なんだしさー」
「くすっ」
こういうワードはわかるのかよお前ら! もう意味わかんねえ!
「この調子で35階までしらみつぶしに調べていくんだよね」
「気が遠くなるな」
「でも、35階より上で目撃報告がなかったのは幸いでしたね」
「ああ、まったくだ」
31階はわりと明るくて木々も青々してるんで、あんまそういうのが出そうにはない。
「32階はまた出そうだな」
「そうですね」
「リア、今度はビビんなよ」
「だ、だからビビってないもん!」
正直ああいう所で出くわすのはカンベンなんだが……。この辺りでさっさと出てきてもらった方がありがたいな。
「目撃報告は32階と35階に集中しているようですしね」
「ああ、そう言えばステラは35階に行った事ある?」
「はい、何度か」
「どんなフロアなんだ?」
「そうですね……暗くて霧が濃くて、石ばかりですね。墓場のようでした」
ステラの説明に、リアの表情が一気に強ばる。コイツ、ホントおもしろいヤツだな。
「あーそりゃ出るわ。絶対出るわ」
「そ、そりゃそうでしょ、出てきてもらわなきゃ退治できないじゃん!」
「あ、出るってのはオバケの方な」
「ひッ……!」
いやいや、そんなに怯えなくてもいいだろうによ。てかホント大丈夫なのか? こっちが不安になってくるわ……。
「ルイさん、戦う前にあんまりおどかすような事言ってはダメですよ?」
「そ、そうだよ! こっちにだってモチベーションてのがあるんだから!」
「ま、そういう事にしてやるよ」
ぶー、と何か言いたげにオレをにらむリア。
「それに、せっかく作ったお守りもあるんだしな」
「あ、そうだよね」
リアが胸に手をあてる。
「これが、私を守ってくれるんだよね」
「お、おう。その通り」
時々妙にカワいいなコイツは。見ればステラも懐から取り出したお守りを見つめている。ま、少しでも気休めになってくれればオレも作った甲斐があるってもんだ。よっし、それじゃ今日はいっちょ頑張るか!
実はリアちゃん、正解なんですよね……(笑)。
私も辞書で知った時には驚きました。
そして、ついにクエストが始まります。長かった……。




