6-10 職業『画伯』なんですが、どうやって戦えと?
本日は12時と、いつもより早い投稿。この後22時にも投稿する予定です。ちなみに明日は18時・24時に投稿予定と、投稿ラッシュが続きます。
かれこれ10分ほども経っただろうか。我らが司教サマは、いまだゴキゲンな様子で話し続けている。弓兵のミーシャちゃんもパーティーの所へ戻り、オレたちはいよいよ本格的にヒマに悩まされてる所だ。
「そもそも神の愛とは、我等人間のそれとは性質を異とし……」
てか話がもうゾンビ退治と関係ねえじゃねーか! 校長先生の話よりタチ悪りぃわ!
「あー、早く終わんないかなー」
あーあ、とうとうリアが足で地面に絵を描きはじめちゃったよ……。コイツ、ヒマになるとすぐにこれだよな……。てか、その四本足の生き物(?)は一体何なんだ? オレもヒマすぎるんで、勇気を出して聞いてみる。
「なあリア、それ、何描いてんだ?」
リアが不満げに眉をひそめる。
「何って、見ればわかるでしょ」
いや、わかんないから聞いてんだけど。てか、コイツはまさか本気で、これが何なのか他人に通じると思ってんのか……?
「ステラはこれ何かわかるか?」
「ええと……かわいらしいワニさんですね」
「え!?」
ステラの答えに、驚愕の表情を浮かべるリア。
「うそ、これのどこがワニなのさ!?」
「ち、違うんですか? す、すみません」
リアの勢いに、申し訳なさそうにステラが謝る。いや、そりゃそんな絵じゃムリもないだろうによ。
「てかオレもワニかと思ってたんだけど」
「えええ!? ちょっと、二人ともおかしいよ!」
「すみません……」
てか、コイツには自分の感性がおかしいって発想はないのかね……。
「だったらそこの人に聞いてみろよ」
「あ、そうか! すいません、この絵、何だと思いますか?」
「え? あ、うーん……ギガントアメーバ?」
「ええええ!?」
目に見えてショックを受けるリア。これはさすがに現実を見たか?
「うそ……そんな……」
「え、え? 違いました? なんかすいません……」
「いやいや! こっちこそコイツが変な事聞いてすいませんっス!」
「ど、どうかお気になさらずに」
「え? あ、どうも……」
頭をかきながら、槍兵の兄ちゃんが頭を下げる。いや何ていうか、ホントすいません……。
「ほら、わかったろ? オレらのが普通なんだって」
「がーん、がーん……」
あらら。よっぽどショックだったのか、擬態語を口で言っちゃってるよコイツ……。
「あ、あの、それで答えは何だったんですか?」
必死にフォローしようとするステラ。いや、それは傷口を大きく広げてしまう気が……。しばしの沈黙の後、リアが口を開く。
「……ワンちゃん」
「……」
「……」
ごめん、何にも言えない……。言葉って、肝心な時に全然役に立たないんだな……。時が解決してくれるのをひたすら待つことにするわ……。
オレたちを再び沈黙が、それもとびきり重いのが支配してからさらに10分。ようやく司教サマのありがたい説法が終わり、ゾンビ退治のクエストが始まった。
ここに来て思わぬ才能(?)が発覚したリアちゃん。
実はこれが後の重要な伏線に……ならないだろうなあ(笑)。
次回、ようやく、ようやくクエストに出発です!




