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6-9  信心も、ほどほどにね




 ギュスターヴのあいさつが終わり、ざわつく冒険者たち。もちろん、オレたちもだ。


「ねーリア、なんでギュスターヴさんほどの人がこんなクエストに参加してるんだろうね?」


 ミーシャだっけ? 今朝の弓兵のコがこちらに来て、リアに話しかける。


「あー、多分アンジェラが報告したからじゃないかな」


「そうなの?」


「うん。ていうか、そのオバケに遭遇したのって、私たちなんだよねー」


「ウソ、ホントに出たの?」


 ミーシャが少し驚く。このコもオバケ嫌いなのかね?


「そ。だからかなり強く訴えたんだけど、思いのほか効果があったみたいだね……」


 確かにあの甲冑野郎どもは見た目からして強そうだったからな。それにしても、アンジェラの発言ってそんなに影響力あんのかよ。それとも単に副隊長サマがヒマだっただけか?


「以上、ギュスターヴ副隊長のご挨拶でした。えー、それでは続きまして……」


 って、まだ続くのかよ! 早くクエストに行かせてくれよ!


「教会よりフレデリクス司教猊下にお越しいただいておりますので、ここでお言葉をいただきたいと思います。では、猊下を……」


 そう言うと、まとめ役が係に指示を飛ばす。それを聞いて詰所の方へと走っていく係員。と、リアが露骨にイヤそうな声を上げた。


「えー、アイツ来るのー? いいよ、もう行こうよー」


「なんで司教が来るのよ、ねー?」


 リアに同調する弓兵のコ。なんだか、ギュスターヴの時とはエラい違いだな。


「司教って、そんなにイヤなヤツなのか?」


「イヤってモンじゃないよ。いっつも威張りちらしてるしさ。なんでパウロス司祭様じゃなくてアイツが先に司教になるのさ」


「ホントだよ、司祭様はいい人なのにね」


「大体アイツ、司教って言っても司教座一つ任されてないじゃん。名ばかり司教のクセになんでこんな所まで来てんの? ヒマなの?」


「ホントホントー」


 うっわ、ひっでぇ言われようだな……。司教座とか何なのかよくわからんけど、とりあえずその何とかって司教はお飾りみたいなモンって事か。ステラも苦笑してる所を見ると、評判の悪さはホンモノのようだな。お、なんか神経質そうなおっさんが出てきたぞ。っておいおい、なんだあの台は? さっきはあんなのなかったぞ? 


「それでは猊下、よろしくお願いいたします」


「うむ」


 あ、こりゃダメだわ……。台の上でうなづくその仕草がすでに偉そうだ。てかあんな台にいちいち上がる時点でどうかと思うんだけど。あれってわざわざ用意させたのか?


「汝等神の戦士達よ、我等が神を貶めし不浄不逞の輩を滅せんが為ここに集いし事、誠に大儀である!」


 はあ? なんだコイツ、いきなり「大儀である」とか何サマなんだよ? オマエはどっかの将軍様かっつーの。


「此度の戦は、我等が神の定め給う理よりはずれし邪悪を打ち滅ぼし、もって神の栄光をこの穢土にもたらさんが為の聖戦である! 故に、神の戦士たる汝等には、必ずや神の御加護と祝福があろう!」


 ヤバい、ヤバすぎる……。何言ってんのかわからん、いや、わかりたくない。教会ってこんなヤバい所だったのか……? なおもゴキゲンな様子で熱弁をふるう司教サマはスルーする事にし、リアたちに話しかける。


「おい、教会の連中ってみんなあんななのかよ?」


「まさか、そんなわけないでしょ。あんなのばっかだったら、教会なんてとっくにつぶれてるよ」


「あの方はちょっと特別なんです」


「パウロス司祭様の説法はあんなにありがたいお話なのにねー」


 なるほど、アイツがイッちゃってるだけなのか。てかさっきから司祭様人気あるな。イケメンなのか?



 司教サマのありがた~い説法は、まだまだ終わりそうにない。




やっと出発かと思いきや、お偉いさんのロングトーク……。

読者離れが怖い今日この頃です(笑)。

しかし、偉い人って何で長話が好きなんでしょうね?

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